内容説明
本書は百年の間に先人の遺した仕事と、イエーツの豊かな詩の世界がどのように日本語に移され、受容されてきたかを俯瞰する意味で編集された。さらに初めての読者にもイエーツのポエジーの一端を垣間みることができるよう劇、評論、評伝を加えた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かふ
19
イエーツの詩だけではなく評論も戯曲も出ている。戯曲は日本の能からインスパイアーされた『鷹の井戸』。詩だけではなかなかわからない感情激しいイエーツがいた。アイルランド復興に携わりながらゲール語の詩を何故、書かないか?という質問に激怒したという。イエーツの母語は英語なのだ。それはツェランの母語がドイツ語との共感性。そこからだよな。自分の国語が失われているということ。例えばロシア語がしか使えないウクライナ人のような。加島祥造の解説も良かった。この入門書が語学の専門家よりは文学者が翻訳しているのは理由があった。2023/06/10
イボンヌ
5
願わくば加島先生の授業を受けたかったです。 叶わないので著作を読むしかありません。2016/11/10
荒野の狼
4
イエーツの詩を編者の加島祥造はじめ、芥川龍之介・西條八十、尾島庄太郎ら多彩なメンバーの訳で紹介し、詩劇“鷹の井戸”と評論・エッセイ・ノーベル賞受賞演説を収録。更にイエーツの年譜と永遠の片思いの相手モード・ゴンの人生が紹介されています。2010/05/15
whitespring
1
イェーツの故郷を愛する思いは、自然を愛でる詩となり誇り高き情熱的な人物を思い浮かべさせられます。2020/12/31
雪野風朗@雪風
1
先輩からのプレゼント 「我らは最後のロマン主義者だ」 というフレーズが妙に耳に残りました。