踊りつかれて

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踊りつかれて

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  • サイズ 46判/ページ数 480p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163919805
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

〈あらすじ〉
 首相暗殺テロが相次いだあの頃、インターネット上にももう一つの爆弾が落とされていた。ブログに突如書き込まれた【宣戦布告】。そこでは、SNSで誹謗中傷をくり返す人々の名前や年齢、住所、職場、学校……あらゆる個人情報が晒された。
 ひっそりと、音を立てずに爆発したその爆弾は時を経るごとに威力を増し、やがて83人の人生を次々と壊していった。
 言葉が異次元の暴力になるこの時代。不倫を報じられ、SNSで苛烈な誹謗中傷にあったお笑い芸人・天童ショージは自ら死を選んだ。ほんの少し時を遡れば、伝説の歌姫・奥田美月は週刊誌のデタラメに踊らされ、人前から姿を消した。
 彼らを追いつめたもの、それは――。

* * *

■宣戦布告■

よく聞け、匿名性で武装した卑怯者ども。

SNSなんてなくなればいいのにな。えっ、ダメ? 余計なこと言うなって? そうだよなぁ。やっとおまえら権力者になれたもんな。炎上させて誰かが何かを諦めたときに、社会を変えてやったと実感できるもんな。そうやって表面的な正義感で研いだナイフで、悪意の塊でつくった毒で世直ししてるもんな。

やっぱり俺は週刊誌とおまえたちを赦せない。
だからやってやるよ。俺には俺の、ケジメのつけ方ってもんがあるんだよ。

これから重罪認定した八十三人の氏名、年齢、住所、会社、学校、判明した個人情報の全てを公開していく。
八十三なんて数字は氷山の一角に過ぎない。だが、図に乗ってると、次はおまえの番になるから肝に銘じておけ。

明日にはおまえたちの人生はめちゃくちゃになっている。
奥田美月や天童ショージのように。
せめて今日を楽しめ。あばよ。 

内容説明

言葉が異次元の暴力になるこの時代。不倫を報じられ、SNSで苛烈な誹謗中傷を受けた人気お笑い芸人・天童ショージは自ら死を選んだ。一方、バブル期の華やかなりし芸能界を駆け抜けた伝説の歌姫・奥田美月は写真週刊誌のデタラメに踊らされ、人前から姿を消した。彼らが目にした絶望、それは―。

著者等紹介

塩田武士[シオタタケシ]
1979年兵庫県生まれ。関西学院大学卒業後、神戸新聞社に入社。2010年『盤上のアルファ』で第五回小説現代長編新人賞を受賞し、小説家デビュー。同作は第二十三回将棋ペンクラブ大賞文芸部門大賞も受賞した。12年に神戸新聞社を退社し、専業作家に。16年『罪の声』で第七回山田風太郎賞を受賞、「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門第一位。19年『歪んだ波紋』で第四十回吉川英治文学新人賞受賞。24年『存在のすべてを』で第九回渡辺淳一文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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starbro

204
塩田 武士は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、単なるSNS炎上復讐譚にあらず、骨太の社会派大河ミステリ、感動作でした。堂々と今年のBEST20候補です。本書でデジタル・キャンプファイアと言う言葉を知りました。私と共通点のある奥田 美月の「踊りつかれて」を是非聴いてみたい♪ https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639198052025/06/10

いつでも母さん

168
タイトルも装丁も好みの本作は、直木賞候補作品。序章の『宣戦布告』にガツンと掴まれる。これは怒りだ。前半は晒す闇に終わりはないと思いつつ、後半はかつての名物歌番組や歌姫と言われた歌手を思い浮かべつつ読んだ。「誰かが死ななきゃ分かんないの?」分るわけないのだ。悲しみも苦しみも他人事だから。人の持つ悪意と善意は表裏一体。踊らされているのは私たち。人はそんなに強くない。だから何を信じるか試されているのだ。自分の心が疚しさを知っている。傷つけるのも人だが、救えるのもまた人なのだ。そして、救われるのは誰?2025/06/18

パトラッシュ

138
スキャンダルを起こした芸能人をSNSで誹謗中傷し葬った面々が、逆に正体を暴露され社会的に追い詰められていく。ネット社会の歪みを衝く冒頭の衝撃は素晴らしいが、あっさり見つかった暴露犯は名誉棄損で逮捕され、彼の裁判シーンが延々と続くのはどうか。公判の場で正義の匿名性を訴える意図としても、話が矮小化されてしまった。むしろ暴露された一般人が一切を失って破滅する姿を容赦なく描いた方が、より強烈なドラマになったのだが。しかも登場人物の過去の惨い経験は、『朱色の化身』の焼き直し感が拭えない。惜しさ山積みの読後感だった。2025/06/17

ナミのママ

100
〈戦線布告〉からはじまる物語。主人公は怒っている。SNSの匿名性を隠れ蓑に1人の芸人を自殺に追いやり、1人の歌手を表舞台から消した人々。その83名が氏名、住所、プライバシーを公開された。投稿した人物は意外にもすぐにわかり、名誉毀損罪で訴えられた。しかしなぜ公開したのか。中盤から逮捕された犯人と弁護士それぞれの過去が綴られて深みのある作品となっている。SNSを利用していれば見たことがある炎上や飛んできた火の粉、まさに今の時代の作品だ。この作品が「週刊文春」に掲載されていたと言うのも面白い。2025/06/12

のぶ

87
読み応えがあった。言葉が異次元の暴力になるこの時代。「枯葉」なる人物が、ネットによる誹謗中傷、過剰な週刊誌報道により、大好きだった芸能人の人生が狂わされたとして、仮面の加害者たちを断罪することから話しが始まります。「枯葉」なる人物の弁護を引き受けることになる女性弁護士・久代奏の目線で、「枯葉」がなぜそのようなテロ行為に及んだのか調査をしていくうちに、「枯葉」やお笑い芸人・天童ショージと歌手・奥田美月の半生が見えてきます。芸能界を扱った、今までにあまり読んでこなかったジャンルの小説だった。2025/06/05

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