内容説明
日常の底にひそむ不意打ちのようなもの。澄んだ視力がとらえる生のあやうい均衡。やわらかな声を書きついだ、24の日記ならぬ月記。
著者等紹介
平田俊子[ヒラタトシコ]
83年現代詩新人賞を受賞。84年詩集『ラッキョウの恩返し』を刊行。以後、『ターミナル』(晩翠賞)などがある
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感想・レビュー
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Roy
7
★★★★☆ 第12回萩原朔太郎賞 1月7日から24月7日まで毎月7日に起こった出来事のエッセイ詩。初七日を連想させる題名に惹かれたのだが、全く関係が無かった。最初の方は非常に退屈し、この本は何なんだと憤慨していたのだが、「11月7日」からガラっと面白くなった。中でも「13月7日」「22月7日」は大好き。2008/12/14
GORIRA800
6
日記のような、それも少し滑稽な視点からそこから独自の思考を重ねるような詩集 現代詩は難しいとよく言われるけれどこれは読み方が難しいというよりも感じ方が難しい まあ詩の定義ってもっと広く感じてもいいのかもしれないと思う2024/01/24
sk
2
ユーモアが詩を書いている。2024/07/27
雨彦
2
現代詩は難しいと思っていたが、独特の比喩やらイメージやらに惑わされず読み終えることができた。 ただ作者自身、デビュー以来いろんな人から「これは詩なのか」と言われつづけてきたらしいので(この詩集のタイトルの由来でもある)他の人の詩を読んだらやっぱり難しいと感じるかもしれない。 もう少し現代詩を読んでみることにする。2014/06/05
Kamogawawalker
1
ひと月に一編ずつ書かれていて、タイトルはすべて「○月七日」という体裁で統一されています。音楽でいえば、コンセプトアルバムのように制作された、という趣が楽しいです。ページを進めるうちに、詩人の輪郭がぼんやりと像を結んでくるようで、「来月」の作品を楽しみに読むことができました。2013/06/29