内容説明
この詩集は、基地(軍港)の都市に生まれ育った詩人が、魂の狭間にあって、横須賀基地を生々しく謳った新詩集である。戦前に語ることも、書くことも密封されてきた横須賀軍港が、基地として接収され現存する現実を、今日詩人が初めて、その心象を深く抉って書く。平和を愛する多くの人々の、大きな共感を呼び覚ますことだろう。
目次
1 肖像(炎天の影;帰還;肖像;海の軍用道路;赤い帽子 ほか)
2 忘却(秋の壜;折れた釘;忘却;黒い鳥;冬の鮪 ほか)
著者等紹介
長島三芳[ナガシマミヨシ]
1917年9月神奈川県横須賀市浦賀生。詩集『黒い果実』(第二回H氏賞)ほか九詩集。日本現代詩人会(先達詩人)、日本文芸家協会ほか
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