内容説明
飽くなき探究心で、すべての形式を試みつくした歌人による現代詩入門。朔太郎、中也から谷川俊太郎、大岡信、そして最新現代詩まで。日本語の生理を厳しく問いつめた勁健な論理、犀利な観察が新たな鑑賞の地平を拓く。
目次
私の現代詩入門
短歌の読み方、詩の読み方
立原道造の一四行詩から谷川俊太郎のソネットまで
萩原朔太郎―『青猫』論
中原中也―「一つのメルヘン」注
三好達治―樞
瀧口修造―両棲類私注
吉岡実―意味と韻律の魅力
吉本隆明―「最後の場所」は何処か
大岡信―“霧のなかから出現する”大岡詩のためのメモランダム
谷川俊太郎―「詩人」と歌人
著者等紹介
岡井隆[オカイタカシ]
1928年愛知県生まれ。51年近藤芳美らと「未来」創刊。塚本邦雄、寺山修司らと前衛短歌運動を起こす。以後、実作と歌論の両面で歌壇を主導。日本語の詩歌表現に未踏の領域を拓きつづける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かふ
13
歌人でもある岡井隆が現代詩を読んでいく。現代詩の韻律は短歌や俳句のような七五調のものが多いという。詠みやすさとわかり易さなのかな。中也や宮沢賢治から谷川俊太郎の詩のイメージ。勿論そうじゃない現代詩も多いのだがそれらは視覚的効果を狙ったもの。声を出して読むような詩は日本人には七五調に懐かしさを感じるような。それとは別にラップ調は七五調でもないと思うのだが、韻律はけっこう大事だと思うこの頃。https://note.com/aoyadokari/n/ne1db8b11b2362022/11/16