内容説明
自分自身の苦悩、自分自身を苦しめることにも、豊かな、あふれるばかり豊かな快楽があるのだ(ニーチェ)―ニーチェに導かれて探偵Lはヨーロッパ精神の深淵を彷徨う。磔にされたイエスの孤独とは何か?20世紀の廃墟を支えた暴力的欲望とは何か?複層的語りが紡ぎだす挑戦的ニーチェ論!
目次
磔刑像連想(サンタ・マリアのフィレンツェ;観光客の眼;磔刑像 ほか)
大地と十字架(二重の仮面;危険な神;遺構 ほか)
母のいない大地(大地の神は誰か?;Lは石田英一郎を助手として採用する;ザロメにおける「根源的一者」の母性的性格 ほか)
著者等紹介
清眞人[キヨシマヒト]
1949年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科(哲学専攻)修了。現在、近畿大学文芸学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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