〈昭和〉のクリティック<br> 日本脱出―男は亡命、女は延命 堀切直人評論集

〈昭和〉のクリティック
日本脱出―男は亡命、女は延命 堀切直人評論集

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  • サイズ B6判/ページ数 247p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784783715375
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0095

内容説明

昭和10年代、戦争の暗雲たちこめるなか、〈知〉はいかに〈日本〉からの脱出と抵抗を試みたか。時代の歌をうたわないために、金子光晴、小野十三郎、中野秀人、林達夫、花田清輝らの狡智と策術にたけた文学者たちの軽妙にして辛辣なもう一つの闘い、もう一つの歌。さらに、日本的ロマンチシズムや男性的メンタリティを軽く笑いとばすしたたかな女性たちを描いた久生十蘭、夢野久作、深沢七郎らの戯作的営為を物語風に論じた論考を加え、マイノリティの胆力でマイナーを越えた、時代と精神の新たな枠組と探究をこころみた、ユーモラスかつ真摯な批評的エスプリ。

目次

第1部 国内亡命者たち(日本脱出―金子光晴と小野十三郎;道に迷わなければ見えてこないものがある―小野十三郎;戦争に対処せる工夫の数々―中野秀人『真田幸村論』;詩における科学と技術―小野十三郎『詩論』;唯物論VS短歌的抒情―小野十三郎『奇妙な本棚』;最悪にして最上の時代―林達夫と花田清輝;もう一つの闘い、もう一つの歌―花田清輝・小野十三郎・中野秀人;晩年の思想と狐の狡智―花田清輝『復興期の精神』;オブジェを持った有産者―渋沢龍彦)
第2部 女の平和(夫婦喧嘩礼讃―花田清輝;男は悲劇、女は喜劇―久生十蘭と水の江滝子;キャラコさんとだいこん嬢―久生十蘭;ノンセンス大人―夢野久作;女中の力―深沢七郎)

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