内容説明
西洋近代と日本的伝統との相剋というアポリアを背負いながら、洗錬された日本的装飾を合理主義的輪郭へと引用・導入し、独自の世界を構築してきた大江宏。本書は、この春、惜しくも急逝した建築界の先達の建築と文化をめぐる遺稿対談集である。
目次
能・建築・文化(武者英二)
建築と意匠(鈴木博之)
併存混合としての日本建築と現代建築(武者英二)
近代数寄屋―鍵は1930年代にある(山口広)
キッチュの海とデザインの方法(藤森照信)
伝統様式を再構築する姿勢と方法(磯崎新)
ものづくりの初心(村松貞次郎)
日本の現代建築と木(神代雄一郎)
気配の美学(神代雄一郎)
「間」をめぐって(神代雄一郎)