内容説明
人と人とが〈了解〉するとはどのようなことか。戦後が生んだ最大の思想家・吉本隆明の『言語にとって美とはなにか。』『共同幻想論』から『ハイイメージ論』までの原理論的な思索営為の探究を手がかりに、人間の関係の構造を切開する。マルクス、ソシュール、フーコー、鮎川信夫、柄谷行人らの思想との照応のうちに、吉本思想の独自性を解明し、新しい幻想論の地平を提示。「現代詩手帖」連載と書き下し論考250枚を加え500枚の長篇論考。
目次
第1部 吉本思想への接近(「意志論」から「世界視線」へ;共同体の内と外;価値形態としての「稲」;「自己表出」の振幅;了解を基礎づけるもの)
第2部 マルクスという鏡(『資本論』の土壌;社会的な力と政治的な力;剰余価値の生成;生きた労働;『ハイ・イメージ論』へ;幻想論の地平;無意識がおこなう縮合;拡張の理路)