内容説明
変るかもしれない/水車がまわっていた。類のない挽歌です。目のなかに入れても痛くない最愛の人が亡くなった。だから目のなかに入れたまま、あの世のむこうまで、ともに生きてゆくのです。透明で堅固な覚悟。絶望であって希望です。希望であって絶望です。作品のなかで一滴の涙も流されません。作品のそとで涙の洪水に押し流されたためです。純粋な悲しみの光の結晶軸だけで構成する詩集、それが本書です。
目次
山手通り
行くところ
睡蓮
上り坂
2病棟二階
カンファレンスルーム
手術前夜
その日の朝に
足の裏
術後一年〔ほか〕
著者等紹介
中村美智子[ナカムラミチコ]
「海」同人
1933年東京生れ。文化学院文科卒業。「海」同人。詩集に『こころ』
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