目次
詩集「駱駝のうえの音楽」から
散文詩集「夢のソナチネ」から
詩集「西へ」から
詩集「幼い夢と」から
詩集「初冬の中国で」から
短篇小説 蝶と海
作品論・詩人論
著者等紹介
清岡卓行[キヨオカタカユキ]
1922年大連に生まれる。六歳頃から野球を、十四歳頃から音楽を好み、十五歳頃から詩に惹かれる。東京に遊学し、ランボー、杜甫、萩原朔太郎などに熱中。たまたま大連に帰省して、外地での敗戦、引き揚げ、東京での戦後の困窮とつづく辛酸を知る。二十代末からは金子光晴、ブルトン、デスノスなどにも傾倒。また映画に関心を抱く。東大仏文卒。職歴はプロ野球セ・リーグ試合日程編成者、法大教授(仏語)など
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感想・レビュー
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misui
3
シルクロードから発見された文物を題材にした諸篇など、具体的なものを通して過去や意識の時空に遊ぶ。それは、まるで記憶の中で凍りついた故郷をもう一度生きるように、詩人の中心を占める失われた大連を呼び覚ます手段になる。さらに我が子の姿に己を重ねて描く詩ではきらきらと小さな命が輝く。喪失の大きさに比例して現実は美しい。「幼い子よ 犬の夕闇が迫る/帰りの坂を 早く降りるがよい。/そしてせめて 眼にいっぱい/温かい涙を浮かべるがよい/生まれて初めての 人と別れの悲しみの玉を。」(「秋深く」)2014/05/03
グワカマーヨ
0
「幼い夢と」の詩が良い。 蝶と海もたいへん興味深く読みました。2016/03/24
sk
0
最後まで彼らしさが保たれている。2013/08/02