内容説明
今日の代表的詩人を網羅し時代の言葉の可能性を最も遠くまで展望した最大かつ最高度の詩集シリーズ。既刊詩集の全て、数多くの未刊詩篇を収録。主要詩論、クリティック、エッセイなどを収録。多彩な書き下し作品論、詩人論を併録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
misui
6
個人的な印象だが女性詩人には必ずと言っていいほど自身の性への意思表明の詩があるように思う。それは社会・文化的な要因があるのだろうし、いかに女性が抑圧を感じて生きなければならなかったかということでもある。ある詩人は抑圧を跳ね返そうと高らかに歌い、あるいはこの牟礼慶子のように抑圧を内面化して、否定性を抱えて詩を書いた人がいる。それはもしかすると戦後詩の空虚に続いているのかもしれないが、自身のうちに抱え持った闇を馴致するために、多大な犠牲が払われる。闇の中でもがく鳥、そして闇を肥沃な土壌として生きる、一本の樹。2014/05/13
HOUKAGO
0
気に入った詩は、巨人、見えない季節、異端、沈黙のありか、薔薇は枯れて。2020/05/08