現代詩文庫<br> 村野四郎詩集

現代詩文庫
村野四郎詩集

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  • サイズ B6判/ページ数 158p/高さ 19X13cm
  • 商品コード 9784783708391
  • NDC分類 911.56

目次

詩集〈罠〉から
詩集〈体操詩集〉から
体操詩集・拾遺から
詩集〈抒情飛行〉から
詩集〈珊瑚の鞭〉から
詩集〈予感〉から
詩集〈実在の岸辺〉全篇
詩集〈抽象の城〉から
詩集〈亡羊記〉全篇
亡羊記・拾遺から
詩集〈蒼白な紀行〉から
蒼白な紀行・以後から
芸術・拾遺から
詩論・エッセイ(心象論;永遠なる芭蕉)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

呼戯人

10
ハイデッガーの存在論と新即物主義の詩法によって出来上がっているが、しかしどこまでも青く深い秋の空のようにからんとしたニヒリズムが歌われている。15歳のころに出会って、一時期は村野の詩をノートに書き写していた。私の思春期のニヒリズムと世間否定の感情を村野の詩がうまく掬い取ってくれて、詩を書くことを覚えた。少しづつ、ニヒリズムから救われて行って、根源的な否定の感情から解放されてゆくのが心地よかった。これを昇華というのだと思った。その後、村野の導きによって私は、ハイデッガーとリルケを読んだ。2015/11/21

gu

6
「詩の技術は一種のプリズムである。それによって思想は、はじめてさまざまな形態や色彩や匂いをもつ論理の心象形態となって投影してくる。そこではもはや思想は単なる思想でなくて、審美的な心象形態である。」「ここで論理的心象の造型性についていえば、元来、現代詩における著しい近代的精神である喜劇的精神、諧謔の精神なども、それがただ思想あるいは思考の論理として、直接今日の詩的美の世界に介入してくるものではない。そうした思考によって喚起される、イメエジの幾何的な形態美として、現代詩の魅力に干与してくるのである。」2017/03/20

ホレイシア

6
最初は仕事絡みで読んだのだったが、ハマった。文語調と現代詩の用いられている割合が絶妙。初めて知ったと思っていたら、小学校の卒業式でしっかり「巣立ちの歌」を歌っていた。そういえば作詞家なんかあまり気にしないもんね。詩集はとても久しぶり。ゆっくり味わいたいと思う。2009/07/04

松本直哉

5
16歳のときこの詩人の「鹿」を読んでから、鹿のように生きたいと思うようになったのかもしれない。無防備に、無抵抗に、しかし「すんなりと」。運命を受け容れることと、運命に屈することは、すこしちがう。運命にもかかわらず、生きる時間は「黄金のように」輝く。全然関係ないけど、映画「風の谷のナウシカ」の終わり近く、暴走する王蟲の大群の目の前に、静かに降り立つナウシカは、鹿のようだった。

有沢翔治@文芸同人誌配布中

4
「鹿」、『体操詩集』などで有名な村野四郎。また、「巣立ちの歌」は卒業式の定番である。萩原朔太郎に影響を受けたが、後に新即物主義やモダニズムの手法を取り入れている。晩年、再び萩原朔太郎を読み返し、新鮮な驚きとともにそこから芭蕉へと遡り、詩的発想の源流へと遡った。  詩だけでなく、詩論も併録しており、新即物主義、詩をめぐる論点が整理されている。http://blog.livedoor.jp/shoji_arisawa/archives/51513802.html2020/07/09

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