内容説明
博物学が栄光の時代を謳歌した19世紀の中葉アマゾン河流域のインディオの住む小さなジャングル社会にただ一人のヨーロッパ人として10年余にわたって滞在し昆虫学の宝庫を開いて世界の学会に寄与した異色の研究者がいた。南米大陸博物学探検記の古典的名著。
目次
パラ
トカンティンス川とカメタ
カリピとマラジョ湾
下アマゾン河(パラからオビドス;オビドスからバーラ)
サンタレン
タパジョース川遡行
上アマゾン河:エガをめざして
エガ近辺の小旅行
エガ付近の動物
エガから上流の旅
著者等紹介
ベイツ,ヘンリー・ウォルター[ベイツ,ヘンリーウォルター][Bates,Henry Walter]
1825年、英国の質実で教育熱心な、メリヤス洋品商の家に生まれる。昆虫収集を介して知り合ったアルフレッド・ラッセル・ウォレスとともに、1848年ブラジルに渡り、昆虫・鳥・動物の標本採集人として自活しながら、ひとり1859年までの11年間にわたってアマゾン河流域に滞在した。その間に採集した1万4700種のうち、新種は8000種に及んだ。いわゆる「ベイツ型擬態」によって進化の自然淘汰説を検証するなど、ダーウィン進化論構築への限りない貢献で知られる。帰国後は英国王立地理学会の副事務局長として働く。1892年没
長沢純夫[ナガサワスミオ]
1919年、東京生まれ。京都帝国大学農学部農林生物学科卒。元島根大学農学部教授、農学博士。応用昆虫学専攻、日本応用動物昆虫学会、日本昆虫学会などの会員
大曽根静香[オオソネシズカ]
1951年、大阪生まれ。早稲田大学第一文学部英文学科卒
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