内容説明
“棲みわけ”理論を生んだ独自の生物観を基礎として動物における社会と個体の関係を原理的に問うことによって、人間社会に至る道筋を大胆に推論した名著「人間以前の社会」ほか14篇を収録。日本霊長類学の歩みを支えた思想的背景を明らかにする。比較動物社会学の方法と問題。
目次
動物の社会
動物学者の社会学
御崎馬の社会調査
半野生馬の社会生活
人間以前の社会
ニホンザルの自然社会
霊長類研究グループの立場
ニホンザル研究の現状と課題―とくにアイデンティフィケーションの問題について
社会と個体・社会進化と個体進化
ニホンザル―その社会における個体
日本人による霊長類の野外研究―その20年間の回顧と将来への展望
未成熟期の社会的環境が将来の順位に及ぼす影響