梢の博物誌―大台ヶ原の森と昆虫をめぐって

梢の博物誌―大台ヶ原の森と昆虫をめぐって

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  • サイズ B6判/ページ数 310p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784783501480
  • NDC分類 654.86
  • Cコード C1045

内容説明

昆虫の数はなぜ増えたり減ったりするのか。この問題に取り組む著者は、トウヒ林に大発生したハマキガを対象に、15年間にわたる発生量の推移と森林の歴史を追い求め、その画期的な成果を提出する。森と昆虫をめぐる、壮大なドラマ。

目次

1章 トウヒツヅリハマキとの出会い(わが昆虫観察と人との出会い;観察すべき目標は何か)
2章 森へ入る(トウヒツヅリハマキの観察地点を求めて;越冬態を求めて;成虫の羽化時期をさぐる―その失敗談;森のなかで成虫と卵を探す)
3章 トウヒツヅリハマキの好む食樹は何か―寄主選択性について(成虫の生活;幼虫の生活;食授の《好み》についての考察)
4章 梢をめぐるトウヒツヅリハマキの動態(梢の昆虫世界;漸進発生の原因を推理する)
5章 トウヒの森の変わりゆく歴史(肌色の異様なトウヒ?;天然林と二次林の樹種;樹木の大きさを比べる;森の違いとシカによる被剥ぎとの関係;トウヒ林の遷移と遷移におよぼすシカの影響)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

でりら

1
トウヒの枝を切り落とし、来日も来る日も、そこに産み付けられた数ミリの蛾の卵の数を数え続ける。年に一度しか生まれない蛾の生態を研究するために山にこもる。勿論、データは年に一度しか取れない。それを15年。15年である。農作物に付く害虫の研究ならはるかに有用=金になる、のだが、作者は敢えてツヅリトウヒハマキという蛾を選ぶ。生き物は何故大量発生し、また減少するのか。その謎を追求する。だがそこにドラマがある。けして退屈な研究書ではない。2010/01/17

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