内容説明
脳はなぜ老化するか。脳はどのように老化するか。脳の働きの衰えを防ぐにはどうすればよいか。20年前にくらべ老人の体や頭の不調がはるかに減少したから、年をとることに楽天的になれるようになったと、著者ローレンス・ホエーリーは、要領よくわかりやすく解説し展望している。アルツハイマー病の専門家である著者は、脳の老化の影響をおくらせ、さらには防ぐ可能性について明らかにするため、脳の発達の過程、食事やストレスなどの環境の影響、脳の損傷は脳の病気のメカニズム、治療や予防の可能性、脳の老化の個人差、頭の働きを左右する遺伝と環境の役割、「衰えさせないため脳を使うこと」の適否、脳の治療法の将来、遺伝子治療、老人の暮らしのためのヴァーチャル・リアリティなど、多角的な視点から検討をくりひろげている。本書は、先端科学の目をみはらせるような案内であり、それと同時に老人の脳を守るためのすぐれた手引きになる。
目次
第1章 老化とは何か―加齢と健康な脳
第2章 あなたの昨日までの脳―脳の生理的な変化
第3章 ものは云いよう―老化の社会的な心理的な側面
第4章 破れたざる・こわれた織機―加齢による精神能力の衰え
第5章 太い神経をもつ―老化・ストレス・脳
第6章 生きるのに疲れ死を恐れる―老化との対決
第7章 血液が止まると―卒中と老化
第8章 夜の泥棒―痴呆とアルツハイマー病
第9章 アルツハイマー病の解明―痴呆の原因
第10章 未来の帝国―健全な脳の老化
著者等紹介
ホエーリー,ローレンス[ホエーリー,ローレンス][Whalley,Lawrence]
イギリスのアバディーン大学教授で精神科の学科長である。専門は老化の分子生物学的な研究で、とくにアルツハイマー病による痴呆の研究では世界的な権威である
赤木昭夫[アカギアキオ]
1955年東京大学文学部英文学科卒業。1955年NHK入局。1971年NHK解説委員。1990年慶応義塾大学環境情報学部教授。現在、放送大学客員教授
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