パースの認識論

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パースの認識論

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  • サイズ B6判/ページ数 288p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784782800577
  • NDC分類 133.9
  • Cコード C3010

内容説明

チャールズ・サンダース・パースは、アメリカが生んだもっとも偉大な哲学者で、認識論で革命的な貢献を果たした。創造的で科学的な思考は、演繹的でもなければ、帰納的でもないとして、彼は認識は「洞察」によるとする説を唱えた。心は洞察によって諸関連を把握して、実在に具有される法則や原理をもたらすというのである。パースの認識論は、哲学の歴史にたいするひろい知識と、彼自身が生涯を通じて現役の科学者であったことにもとづいている。この研究はパースの認識論にたいする解明と批判的吟味になっている。パースの認識論はカント以来もっとも独創的でもっとも深遠な理論であり、哲学的思索に強い影響を与えてきた。

目次

第1章 推論―すべての思考の精髄
第2章 仮説あるいはアブダクション―推論の創造的な相
第3章 間違い主義―思考の自己修正
第4章 具体的合理性―理性と本能の協力
第5章 デカルトの循環―懐疑主義にたいする結論的見解

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

3
本書は当初認識一般の検討をテーマとしたが、その過程で認識を記号過程の一環と捉えて「総合的」「拡張的」推論へ向かうパースの認識論に注目することになったと著者はいう。パースは疑念を信念で否定するデカルトを批判し、疑念を徹底することで仮説を立てる可謬主義の立場を作り、推論を概念操作でなく現象観察から始めることでカントの認識論から脱し、認識を人間概念に閉じ込めてきた哲学を批判した。本書は、認識を生成から捉え直すだけでなく、認識活動を生命の記号過程の一部としたパースに現代の心(mind)の哲学の新たな可能性を見る。2017/08/27

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