目次
1 倫理学にまつわる問題(倫理学と観察;ニヒリズムと自然主義)
2 情動主義(穏健なニヒリズムとしての情動主義;理想的観察者理論としての情動主義)
3 道徳法則(社会と超自我;理性の法則;個々人の原理;慣習と相対性)
4 理由と慣習的規約(慣習的規約;理由;理由づけの自然主義的理論)
5 自己と他者(ニゴイズム;功利主義)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
1
「次のように考えることも出来る。即ちスターリンは実は正しいことをやろうとしていただけであり彼は粛清の前途を遺憾に思っていたのだが」「ヒトラーはスターリンよりもずっと我々からかけ離れている。ヒトラーは常軌を逸しているがスターリンは彼と同じ仕方では常軌を逸していない。ヒトラーは単に不道徳だったのではなくamoralでevilだった。スターリンは苛烈でしかも多分evilであった。しかし彼は私が想像したように全く道徳の領域の外の人間ではなかった。ヒトラーの方は道徳性の領域の外にいる人間であった,と考えざるを得ない2014/10/19