内容説明
明治文学が発生し、発展し、展開した時代社会を“明治空間”として把握し、その中で文学を読んでいくシリーズ。生涯をアカデミズムとは無縁に在野精神を貫いた福沢の志は、分野を変えて与謝野鉄幹と東京新詩社、「明星」の文芸革新運動に継承された。本巻では、今世紀の終りに照準を合わせて20世紀初頭の文学とした。
目次
論叢(旧派和歌から短歌へ―東京新詩社と根岸短歌会;「明星」百号の軌跡 ほか)
作家と作品(徳富蘆花「不如帰」と「黒潮」;泉鏡花「外科室」と「高野聖」 ほか)
研究ノート(天外と荷風―前期自然主義;有明と泣菫―象徴詩をめぐって ほか)
明治の森(この一冊;時代人物 ほか)
資料篇(小説;随筆評論 ほか)