出版社内容情報
日本人の主食のコメの生産はおよそ800万トンで、冷凍食品の生産量はその3分の1を上回っている。食糧の安定供給や簡便性という意味で、冷凍食品は日本の食卓に無くてはならないものとなっている。本書は、そうした冷凍食品の現状、歴史、中国をはじめとした海外生産の様子、安全性、冷凍技術の進歩、消費者としての知識など、広く浅くその姿を紹介したものである。
第一部 日本の食卓を支える冷凍食品と海外進出で企業が直面した安全問題 /第二部 食の洋風化・簡便化に寄与した冷凍食品と生産機械 /第三部 冷凍食品の進化と技術 /第四部 食生活の知識としての冷凍食品
野口 正見[ノグチマサミ]
著・文・その他
白石 真人[シライシマサト]
著・文・その他
内容説明
貯蔵と鮮度維持(とれたて、作りたて)のしくみをわかりやすく解説し、冷凍食品の本質を理解できるようにする。さらに、冷凍食品の成長の軌跡をたどりながら、それらに影響を与えた商品、流通チャンネル(卸売問屋・スーパーマーケット・外食産業・生協)、電気機器メーカーとの連携、包装資材メーカー、生産機械メーカー等周辺関連業界との連携、海外進出、開発輸入について解説。また、主要商品の製造工程についても解説する。
目次
第1部 日本の食卓を支える冷凍食品と海外進出で企業が直面した安全問題(日本の食卓を支える冷凍食品―数字で見る冷凍食品と食生活;輸入冷凍食品の安全を揺るがした事件とフードディフェンス;国内の食品工場の安全・安心のための施策;円高誘導が引き金となった海外進出と現地生産の状況)
第2部 食の洋風化・簡便化に寄与した冷凍食品と生産機械(冷凍食品の変遷―さまざまな製品;生産機械の活躍―誰が作っても同じ品質に)
第3部 冷凍食品の進化と技術(食生活の中での冷凍食品の活用;食品冷凍の基礎となる原理;冷凍食品の原料特性の基礎;新しい冷凍技術がもたらす今後の食生活の展望)
第4部 食生活の知識としての冷凍食品(冷凍食品とはどのようなものをいうのか;加工食品の表示に準拠する冷凍食品表示;冷凍食品をおいしく食べる調理とホームフリージング)
著者等紹介
野口正見[ノグチマサミ]
京都大学農学部水産学科卒業後、日本冷蔵株式会社(現(株)ニチレイ)に入社。1969年より冷凍食品の製造現場に勤務、以後一貫して生産畑を歩む。出向した千葉畜産工業(株)では食肉を勉強し、『からあげくん80』の開発・商品化に携わり、会社の成長に貢献した。高槻食品工場では工場長として千葉畜産での経験を生かし、『チキンナゲット』の大ヒットを導き、ロングライフ商品の『からあげチキン』を商品化した。食品技術部長、取締役生産部長を歴任し、退任後は千葉畜産工業(株)代表取締役社長として経営の立て直しを図り、企業風土の改革により成果を上げた。退任後はコンサルタントとして5S活動を中心に企業改革の指導と講演活動(冷凍食品から学ぶ成長戦略、原料受入・製造現場の適正診断・経営者の考え方等)に従事
白石真人[シライシマサト]
京都大学農学部修士課程修了後、日本冷蔵株式会社(現(株)ニチレイ)に入社、研究所に勤務。退職後は食品総合研究所、東京大学農学国際専攻に非常勤で勤務、現在東京海洋大学海洋科学部産学官連携研究員。農学博士。日本獣医生命科学大学、三重大学非常勤講師。社団法人日本冷凍空調学会常務理事、副会長、学会誌編集委員会副委員長、参与、等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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