内容説明
本書は、人が自分を他人と比べる心理―社会的比較の研究をやさしく紹介した好評書の新版です。初版刊行以来約20年の間に進展のあった研究をふんだんに盛り込み、主要な実証的研究はすべて初版のものと入れ替え、その方法や結果を比較的詳しく紹介しました。自己、発達、自尊心、個人差、社会的認知、文化といった切り口で新たに章を設け、多方面からの理論的・実証的分析を試みます。
目次
他者と比べる自分―さまざまな比較
社会的比較と自己
社会的比較による自己評価
上方比較―優れた他者との比較
下方比較―劣った他者との比較
社会的比較における集団と個人
社会的比較の発達
自尊心と社会的比較
社会的比較の個人差
社会的認知と社会的比較
社会的比較と文化
日本人の自己認識と社会的比較
著者等紹介
高田利武[タカタトシタケ]
1968年早稲田大学第一文学部哲学科心理学専修卒業。1973年早稲田大学大学院文学研究科博士課程心理学専攻中退。群馬大学助教授、奈良大学教授を経て、宮城学院女子大学教授。博士(文学)。専攻は自己の問題を中心とした実験社会心理学、および発達心理学との境界領域(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Annabelle K
2
ぐさりとくる内容。答えはないけど、背景の理論を知るだけでも、くらべることの罠に少し立ち向かえる気がする2023/10/09
Go Extreme
1
他者と比べる自分ーさまざまな比較 社会的比較と自己:自己の構造・さまざま側面・認識の形成・社会的比較の位置・同化と対比 社会比較による自己評価 上方比較ー優れた他者との比較 下方比較ー劣った他者との比較 社会的比較における集団と個人:集団間比較・準拠集団 社会的比較の発達:障害発達モデル 自尊心と社会的比較:自尊心の防衛/維持/向上 社会的比較の個人差:パーソナリティ特性 社会的認知と社会的比較:社会的認知 社会的比較と文化:自己感・自己卑下・自己融合 日本人の自己認識と社会的比較:相互独立性/協調性発達2018/10/02
新橋九段
1
比較に関する知見がこれでもかと。一読するだけでだいぶ参考になる。2017/06/10
pecota
0
分かりやすく、実験例もたくさんのっていてよかった。ただ、自己融合………この言葉だけはしっくりこない、必要だろうか?あるいは、もっといい訳語があるのでは。2014/12/04