出版社内容情報
鹿嶋真弓[カシママユミ]
著・文・その他
内容説明
誰もが人生のなかで一度は出会う「学校の先生」。日本の中学校教師は世界一忙しいともいわれている。生徒との関わり方、授業の工夫、同僚とのつき合い、保護者対応、様々な校内トラブルなど。教育現場が複雑・多様化するなかで、変わらない教師の資質、醍醐味とは何か。30年間、公立中学校の教員として勤務し、いじめや学級崩壊を起こさせない取り組みのひとつである「構成的グループ・エンカウンター」実践者として注目される著者が仕事への想いを語り尽くす。
目次
1章 学校という職場(教師は激務;教育公務員のお給料 ほか)
2章 生徒と向き合う(「困った子」は「困っている子」;廊下をバイクが走る荒れた中学 ほか)
3章 教師としてのスキル(授業で勝負;スクールカラーに染まる子どもたち ほか)
4章 変わる教室(女性教師だからこそ;先生の先生になる ほか)
著者等紹介
鹿嶋真弓[カシママユミ]
広島県生まれ。高知大学教育学部准教授。専門は学級経営、教育心理学、カウンセリング科学。都内の公立中学校で理科の教師として30年間勤務。その後、神奈川県逗子市教育研究所の所長を経て、平成25年1月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きとぽん
20
正直ぼやっとした内容すぎて、何がなんだか分からない。グループエンカウンターや同僚とのコミュニケーションなど…目新しい内容でもなく、教員一年目に研修会でしつこく説かれた内容ばかり。それが、効果的で価値あることだとは思いますが、あらために本に記すことでもなきかなと。筆者が女金八と生徒から評されることから、筆者自身の熱意や人間性は本物だと思うが…とにかく感情論、経験則に特化した話が多く、教師としての細やかな技あり(もちろん心あっての技)の側面をもっと具体的に知りたかった。2017/11/19
nnnともろー
5
素晴らしい先生だと思うし、出会えた生徒は幸せだろう。まあ、教師のブラック化はますます進むだろうが。参考になる点はたくさんあった。2019/06/28
ZUSHIO
4
NHK『プロフェッショナル』出演でお馴染みの鹿島先生の、職業紹介本でありながら、現場の人間にとっても次年度から使えそうな技術や、心構えとして襟を正されるような示唆に富んだ素晴らしい本だった。常に「困った子は、困っている子」この言葉を胸に刻んでおきたい。 また、厳しい現場経験を潜り抜けられたのは、教員集団の仲間意識だったという鹿嶋先生の言には本当に共感する。どんなに孤軍奮闘頑張っていても、教員がチームとして纏まらなければ潰れてしまうというのは痛いほどに分かる。 これを読んで、教員を目指す学生が増えてほしい。2020/03/27
ひらり庵
4
たしか諏訪哲二氏の本では金八先生ドラマは現実離れしているとあったと思うが、この本ではドラマは現実を反映し、リアルだ,とある(60ページ)。同じような教育現場にいながら、どうしてこういう正反対の観察が生まれるのだろう。諏訪氏より鹿嶋氏の方が体当たりで問題生徒と対話し、ぶつかっているようだが、諏訪氏は消費社会の生徒にそのような距離感は良くない,逆効果と言うような主張だった。その差だろうか。どちらの先生に習いたいかと言われたら、圧倒的に鹿嶋氏だが、多くの先生が真似できるのは諏訪氏の方だろう。2018/02/04
chietaro
4
前半は教師の仕事について、うちの地域と違うよね・ここは同じだなぁと思いながら読みました。また、著者の産休・育休の話を聞くと、今の女性教師はかなり恵まれていると感じます。そして絆づくりは生徒も教師同士も大切だと思います。そこが崩れると他のものも崩れます。日頃の積み重ねですね。2017/11/25