出版社内容情報
朝倉喬司[アサクラキョウジ]
著・文・その他
内容説明
1968年、高度経済成長期最中の日本で、19歳の永山則夫による連続ピストル射殺事件という、それまで類を見なかった少年犯罪が起きた。逃亡しながら東京、京都、函館、名古屋で起こした事件のすべてが行き当たりばったりの犯行だった。死刑執行まで獄中で創作活動を続けた永山は、犯行当時何を思い、何から逃げていたのか。事件の足跡を丹念にたどり、急速度で都市化が進んでいった60年代の日本を背景に、ひとりの少年が抱えた闇に迫る。
目次
1 事件(強盗事件;生い立ち ほか)
2 逮捕(都会を徘徊する少年;都市化と過疎と集団就職 ほか)
3 逃走(犯行に至るまで;骨まで愛して ほか)
4 射殺(東京・芝、ホテルガードマン射殺;京都・八坂神社、警備員射殺 ほか)
5 呪縛(オレを三回捨てた;呪縛からの解放 ほか)
著者等紹介
朝倉喬司[アサクラキョウジ]
1943年岐阜県生まれ。早稲田大学文学部中退。「週刊現代」記者を経てノンフィクション作家となる。2010年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Ikuto Nagura
2
永山の詩と小説や、当時のヒット曲とともに、高度成長時代を回顧する。永山と60年代への思い入れが強すぎる文章だが、あの時代は、思い入れしたくなるエネルギーに満ちていたのだろう。そんな右肩上がりの高度成長が魅せる夢に遅れまいとした少年は、その惨めな過去から逃走しなければならなかった。犯行直前に見た、自分の“それまで”と“これから”を暗示するドブ川で泳ぐアル中男の姿は、犯罪を犯してでも振り払わねばならぬ悪夢であり現実だった。夢を追い求めた60年代、夢の中に安住していた80~90年代。さて、現代の夢との距離感は?2015/06/18
emi kei
0
どうでもいいエピソードの挿話が多すぎ。2024/04/12




