出版社内容情報
中沢明子[ナカザワアキコ]
著・文・その他
内容説明
埼玉には「何もない」。たいした観光地もなく、のっぺらぼうな郊外と、ありがちな風景が広がるファスト風土…。しかし、埼玉には三大ショッピングモールがある。また、ショッピングモールにはないような東京の高感度ショップにも、簡単にアクセスできる位置にある。つまり、マス消費も高感度消費も手に入れられる理想の地方であり、普通の人が心地良く無理なく暮らせる装置と環境が揃っているのだ。ちょっといい、ちょうどいい、それが埼玉。埼玉から見える日本の消費の行方を、埼玉在住の著者が愛と毒舌たっぷりに考察した一冊。
目次
第1章 マイルドヤンキー論に疑問符
第2章 モール万能論が見落としているもの
第3章 モールの優等生、埼玉のモール御三家
第4章 エキナカの進化は大宮から始まった
第5章 埼玉発、懐にやさしい三大企業
第6章 埼玉の飛び地、池袋の躍進
第7章 小江戸、川越は成功したモール
第8章 高感度ショップを四七都道府県に
第9章 埼玉化する日本
著者等紹介
中沢明子[ナカザワアキコ]
1969年東京都生まれ。ライター、出版ディレクター。女性誌、ビジネス誌など幅広い媒体でインタビュー、ルポルタージュ、書評を執筆。延べ1800人以上にインタビューし、雑誌批評にも定評がある。得意分野は消費、流行、小売、音楽(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
心
29
図書館本~★「埼玉化する日本」? 埼玉を、こよなく愛する埼玉県民としては、手に取らない訳にはいかない1冊(笑)なに?なに?パラパラ~いきなり与野イオン~?思わず借りてしまったぁ(笑)「何にもない」「ダサイタマ」?何を言われても大丈夫~♪我が街に不満がないどころか、住むのに最高~♪大好き♪「ちょうどよく生きられる」場所?確かに~(笑)これからの日本の消費生活について考えてみようと埼玉に移住し、消費の行方を語る…ちょっと毒舌?でも住むぐらい気に入ってくれて嬉しいわ~。浦和って言うのがひっかかるけど(-∀-;)2015/09/09
雲をみるひと
23
主に小売の画一化の心地良さを実体験も交えて分析した社会学の本。埼玉に画一化を象徴する場所が多いことは事実かもしれないが、それだけで埼玉化とは少し飛躍している気が…変に題名のインパクトを求めなければ作者の主張にダイレクトに向かった気もする。その点が残念。一方、埼玉と縁があれば、内容が頭に入りやすい面もあるかもしれない。2024/11/18
いちろく
23
埼玉県を、東京生まれ埼玉在住の著者の視点から分析した内容。異様に流行にさといと自他ともに認める(本文そのまま)著者が、書きたい事を主観的に書いているので客観性にかけ、読む人を選ぶ。説明文の、愛と毒舌たっぷりに考察した1冊、の記載は間違いではない。少なくとも、「跳んで埼玉」の様な内容を期待して手に取ると時間のムダになる。2016/06/10
しーふぉ
21
地元のことを自虐的に悪く言う分にはいいけど、他所の人から揶揄われるといい気分がしない。この人の上から目線が気になる。出身は東京で本を書くために埼玉に移住したっぽく、最後にはまたいつか東京に戻るかもって書いてあって埼玉愛が感じられず残念。2018/02/12
tapioka
20
地域の個性が無く、日本最大のショッピングモールがある埼玉のように、他の地域もショッピングモール化が進む=埼玉化が進むと述べた本。埼玉県民なので気になって読んでみましたが、非常に内容の浅い本です。とにかく論拠に乏しく、ショッピングモールの紹介と筆者の個人的な感想ばかりで内容がフラフラしており、結論もただ単にショッピングモールが出来ることが埼玉化と述べているのに過ぎません。東京から埼玉に引っ越した筆者のカルチャーショックみたいなものを感じて書いたのでしょう。タイトル負けの本。期待した分、内容に残念です。2015/02/01