アフターメルヘン 〈下〉

田島生野

イースト・プレス（2024/08発売）

• サイズ B6判／ページ数 240p／高さ 19cm
• 商品コード 9784781623405
• NDC分類 726.1
• Cコード C0979

出版社内容情報

「物語」を進めるのはお前だよ――


おとぎの国の各地で役目を終えた「モノ」を回収する
兄ヤコブと弟ヴィルヘルム。
彼らは廃品回収業者として
おとぎの国の美化を図り、規律を保つため
廃品に悩む依頼主のもとへと訪れるが……。

いばら姫、赤ずきん、青髭、ヘンゼルとグレーテル――
不思議なメルヘンの世界を舞台に描く、ダークファンタジー、終幕!

単行本でしか読めない
ショートストーリー4本＋イラストを含めた描き下ろし約16Pを収録です!!


【担当編集より】
物語はいよいよ核心へ―――となる下巻…！
ゲストキャラ以外に、メインキャラの兄弟についても触れていきます。
おとぎの国、登場人物、物語…、
上巻で隠されていた秘密や「登場人物」としての葛藤や使命とは何か。
兄弟を取り巻くゲストキャラや同僚たち、そして物語を歪めてしまったのは…。
各地に訪れ、廃品回収をしている兄弟の行く末をぜひ見届けてください!!


また、下巻では上巻同様、
細部までこだわった緻密なイラストをご堪能いただけるのはもちろんのこと、
単行本ならではの物理的（紙単行本）な見ごたえが本作にはあります。
上巻ではピンクゴールド×赤を基調とした装丁でしたが、
下巻ではシルバー×青で仕上げており、2冊並べると美しい…のです！
※カバーを外した本体表紙…ぜひぜひ上巻と並べてください。素敵な仕上がりになっています＾＾

魅力満載のアフターメルヘン上下巻、
どっぷりと本作の世界観に浸っていただけましたら幸いです。
（上巻から収録ページ数も増えての下巻は全240Pです!!各話の描き下ろしEND扉も引き続きお楽しみに）



【キーワード】
ヴィクトリアの電気棺 ダークファンタジー 童話 寓話 御伽噺 怪奇 昔々
兄弟 姫 王子 魔法使い 魔女 悪魔 お姫様 王女 国王 王様 老婆
秘密 呪い 薔薇 矢車菊 トラック 森 小屋 思い出 真実の愛 扉
廃品回収 お仕事 新人 先輩 後輩 ベテラン 昇給
城 街並み ドレス 装飾 肉 地下 小屋 宝 絆 描き下ろし

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Koichiro Minematsu]

グリム兄弟の使命

2025/03/23

[s_s]

美しい心と残酷な筋書き、相反するふたつの要素が互いに補い合い、引き立て、磨き上げるからこそ、おとぎの国の物語は「めでたし」へと向かう。「めでたし」のその後を描くという試み自体が設定として面白く、”登場人物”たちの心情の吐露であったりと、想像力を掻き立てられるような描写も多く、十分に楽しみながら読むことができた。物語から物語へと渡り歩く展開にも無理がなく、廃品だけでなく伏線の回収もしっかりとしていて流石といった具合。描き下ろしが収められているのも嬉しい。

2024/09/03

[ぐっち]

兄弟はあのおとぎ話の主人公だった。ほの暗めの展開でした。弟君が割と好き。

2024/10/27

[ozoz]

美しい世界の規律を守るには、深い深い闇がある。グリム童話は残酷。著者もカバーに書いているが「どこが子供と家庭の童話なんだ」と思う描写が多々。メルヘンにふさわしい柔らかなタッチとは裏腹に重めのストーリー展開。ねむり姫の「余裕で待てるわ」の一言で救われた。

2024/11/16

[のんたろう]

主人公はおとぎの国で役目を終えたモノを回収するグリム兄弟。白雪姫などおなじみのおとぎ話の後日談9話と、グリム兄弟の生い立ちにまつわる話が並行して進んでいく。『アフターメルヘン』というタイトルから、ほんわかしたストーリーかと思いきや、全体的なトーンはけっこうダーク。個人的にはラプンツェルのお話が好きだった。

2025/02/07