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出版社内容情報
僕は知りたい、世界の全てを。
様々な波乱、予期せぬ出来事、繰り返される出会いと別れ。
世界に未知を求め、その一部始終を手記に書き留めていた
ウィリアム・ダンピアの旅は、いよいよ終幕へ。
「ダンピアのおいしい冒険」全6巻、ついに完結です。
描きおろし番外編『楽園に背を向けて』収録
時はさかのぼり1679年12月、英領ジャマイカ。
シャープは私掠船帳リチャード・ソーキンズらと、
南海に向けてダリエン地峡を越えんとする。
そこでクナ族の王に依頼され、
囚われた王女を救出することになるが…。
『ダンピアのおいしい冒険』本編を補完する、
全54ページのスピンオフ・エピソード。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aisu
15
マンガは無事完結して、主人公は祖国に帰れたし、周航記も出版されて認められました。途中のどこかで死んでてもおかしくない旅で、彼は長生きし、神の采配?とまで思ってしまいますね。ジェオリーくん…原作ではもう少し自己弁護してたような…(ジェオリーくんの「権利」を半分譲ってもらったが、(ダンピアが)騙されて、とかなんとか。権利とか言ってる時点で「時代」なんですが)。番外編はリングローズが出てうれし可愛いなのですが、シャープも出張ってましたな…。このマンガに出会えて良かったです。2024/01/18
コリエル
7
完結。どう言い繕ったところでダンピアも征服民の仲間で侵略者ではあるのだが、危険だらけの命を擲つような航海にこの物語の後も身を投じ続けた。未知への果てなき欲求。それだけは紛れなく本物だったことを身をもって証明したなと。巻末の番外編が物悲しくて良い。2024/01/19
Myrmidon
5
ダンピア完結。同作者の『ジャードゥーガル』と比べると、エンタメ感よりも作者の趣味に振り切った、ある意味でバランスの悪いマンガだと思うが、かわいらしい絵柄に似合わぬ冷徹な視点と深い悲しみが同居するすばらしいマンガだった。主人公らの悪辣な部分も誠実に描いているし。それにしても、「何者であってもいい自由」の裏には「何者かであってはならない」世界があるんだよな。この事情は当時はおろか現代でも続いているが、少しでも「何者であってもいい」世界を求めよう。2024/01/27
Mark.jr
4
<気が動転してなにも食べられない人に比べたら、たとえ震えながれでも食べる人は、食べる人より生き残る可能性がうんとたくさんあるわ> 可愛い絵柄に反するシビアな展開や、世界の果てを目指してしまう男の子の業とか、色々ありますが。グルメや珍味どころじゃないサバイバル感が増していった後半は、上記の銀河鉄道999のメーテルの台詞に集約されるところがあります。実家や農園の仕事から逃げて、この旅をすることになったダンピアはかなりろくでなしでそょうが、だからこそコチラをちょっとポジティブにさせる、そんな作品かもしれません。2024/02/26
mimi
4
嵐の中で死を覚悟したダンピアに泣いてしまったよ。何度だってそういうタイミングがあって、何度でも切り抜けて、抜けられないときに寿命が終わるんだろうな。なんてシンプルなんだ。私事ですが世界の果てみたいなNZの山の中で野生の外来種ヤギを見ながら途方に暮れてたとき、こいつらを連れてきたのはダンピアみたいな連中なんだなって、時空を超えた不思議な仲間意識で、頑張って生きていこうって思えました。本編、懐かしい友との再開がいろいろあって良かったです。白人の野蛮も原住民の野蛮もちゃんとそう描写してあるのも良かった。2024/01/22