出版社内容情報
永田希[ナガタノゾミ]
著・文・その他
内容説明
まずはこの本を読んで、堂々と本を積もう。気鋭の書評家が放つ、逆説的読書論。
目次
第1章 なぜ積読が必要なのか(情報の濁流に飲み込まれている;読書とは何だったろうか ほか)
第2章 積読こそが読書である(完読という叶わない夢;深く読み込むことと浅く読むこと ほか)
第3章 読書術は積読術でもある(一冊の本はそれだけでひとつの積読である;読めなくていいし、読まなくてもいい ほか)
第4章 ファスト思考に抗うための積読(デジタル時代のリテラシー;書物のディストピア ほか)
著者等紹介
永田希[ナガタノゾミ]
書評家。1979年、アメリカ合衆国コネチカット州生まれ。書評サイト『Book News』を運営。『週刊金曜日』書評委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねこ
156
図書館の返品棚で気になって借りた本。読書をビオトープ(ある場所の小さな生態系)に例えていました。私のリアルな書棚は500冊程度。実際読んだ本は200冊程。基本は図書館で借りているからです。この規模が今の私には妥当と考えています。情報の洪水の中、自分だけのビオトープを育て新陳代謝させて行くイメージで腑に落ちました。J.アドラーの「本を読む本」の初級読書、点検読書、分析読書、シントピカル読書とがあり私は分析読書辺りが現状だとも感じました。カーネマンのファスト思考(直感)とスロー思考(熟考)のバランスも納得です2022/08/02
シナモン
100
積んだ本にも新陳代謝が必要。自分だけのビオトープを作るためにお手入れしていこう。積読の後ろめたさはどこへやら😁ワクワクしてきた😆「音楽的読書(積読)」「絵画的読書(積読)」という言い方になるほどと思った💡 追悼、永田希さん。 2024/12/25
tamami
59
どなたか、読友さんのレビューで本書を知り発注。地方の書店ではあるが、翌々日には届く。大量の積ん読本、テーマ別のビオトープ、本で床は抜けるのか、蔵書が負の遺産になるとき等々、自分自身に直結する「課題」が目白押しで、これからの我が読書人生にも大いに参考になった。積ん読は本だけにあらず、完全な読書はあり得ない等々、より広い視野に立つことで読書の意味も大いに変わってくる。少し自信も与えられた。取りあえず現状維持で行けそうである。ただ、歳を取って身体の節々が痛み、段ボール箱一杯の本が運べなくなったのには困っている。2023/04/20
ミライ
52
「積読=完全な読書術」というタイトルに惹かれて購入、自分自身も積読が多いので興味本位で読んでみた。ダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー」、こんまりさんの「片づけの魔法」、山口周さんの「読書を仕事につなげる技術」など、いろんな著書の読書テクニックに永田さんが独自の味付けをして「積読」のすばらしさについて語る。最近本が増えてきてどうしようかと考えていたところ、そろそろクラウド(電子)に移行したいんだが、なかなか踏み切れない。VR機器がメガネくらいのサイズになってきたら紙本の積読問題は解決する気がする。2020/07/31
kana
50
内容はタイトル通りですが、生半可な積読礼賛ではない、読み応えのある作品。というのも古今東西の読書論を紐解き積読がどう解釈されてきたかを分析した上で独自のビオトープ的積読環境の形成を推奨するのですが非常に納得感があり、今年も着々と積読を重ねてきた私の罪悪感も浄化されていきます。ただ一歩間違うと積読本の放置はセルフネグレクトに繋がりかねないとして警鐘を鳴らし、定期的に積読本と向き合い、自律的な積読環境構築を心がけよということで、肝に銘じます。積読していない人にも面白いアプローチなのでぜひおすすめしたい本です。2021/12/22
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