出版社内容情報
てらさわホーク[テラサワホーク]
著・文・その他
内容説明
興業収入歴代NO.1、世界最大のヒーロー・シリーズは、映画産業を、映像表現を、社会正義を変えた!ときにスタジオと作家の間で軋轢が生じながら、世界情勢を織り込み、エンタメ精神を発揮し、「シネマティック・ユニバース」は拡大し続ける…。
目次
PHASE 1(アイアンマン―なぜMCUはドラッグ漬けのヒーローから始まったのか?;インクレディブル・ハルク―漫画でなぜ悪い!コミック映画にのみ存在する美;アイアンマン2―ディズニーによる買収、クリエイターとの軋轢 ほか)
PHASE 2(アイアンマン3―アメリカのヒーローとPTSD;マイティ・ソー/ダーク・ワールド―宇宙規模のボンヤリ超大作;キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー―国家の論理/理想の正義、その狭間でゆれる ほか)
PHASE 3(シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ―正気が狂気に取って代わる;ドクター・ストレンジ―マーベル公認のドラッグ・ムービー;ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス―父の超克に執着するヒーロー ほか)
著者等紹介
てらさわホーク[テラサワホーク]
1973年生まれ、映画ライター。アメコミ映画を中心に「映画秘宝」(洋泉社)などに執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トラシショウ。
31
「やはりMCU作品には、かつてあまりに残酷な現実の前に敗れ去ったスーパーヒーローの物語を、何とか復権させたいという意志が働いている。そんな気がしてならない」。2008年の「アイアンマン」から11年、足かけ21本の独立したヒーロー作品、でありながらその全てが連結されたひとつの世界観を形成するマーベル・シネマティック・ユニバース。それが如何なる経緯を経て誕生し、「フェーズ」という区切りを通過しながらどの様に変化し、成長、或いは成熟期を迎えるに至ったのかについて総括する一冊。充実した内容(以下コメ欄に余談)。2019/04/28
GM職員
24
企業として瀕死の床にあったマーベル起死回生の一手─2008年公開『アイアンマン』から、ブランドが定着した現在─2019年『キャプテン・マーベル』まで、マーベル・シネマティック・ユニバース(以下MCU)の11年、21作品を網羅した批評本。 マーベル本社、マーベル・スタジオズ(映画制作)、そしてディズニーによる徹底した管理体制と、それゆえの歴代監督との軋轢などの話も興味深かった。基本的に著者はMCU作品が大好きで、好きだからこそ物申す姿勢が良い。バッサリ斬り捨てが読みたいひとは、お呼びでないので注意。2019/11/13
たかやん
22
『キャプテンマーベル』に至るそれぞれ映画評論から、キャスティングなど制作舞台裏まで。いま現在からするとトントン拍子の快進撃を想像してしまうマーベルスタジオズも、自社独立系映画制作会社としての旗揚げ時はかなり危ない橋を渡っていた状態だったとは驚きだ。そしてスーパーヒーローたちをクロスオーバーさせるマーベルユニバースは今だとお祭り映画として成功を約束されたも同然に感じるけれど、1本大コケすればドミノ倒し如く共倒れしかねないハイリスクな企画だったことを想像すると他人事とはいえゾッとします。2019/07/19
ポルコ
16
マーベル・シネマティック・ユニバースに対する愛情がたっぷり。映画作品の観賞批評だけではなく、制作秘話などの話題も豊富で、全作品観返したくなってしまう。ただ褒め称えるだけではなく、辛口批判も混ぜてるとこが、また憎らしくも小気味良い。2019/08/23
Akito Yoshiue
13
エンドゲーム鑑賞前の復習としても、各映画の批評としても、とても素晴らしい内容でした。2019/04/21