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出版社内容情報
ヘルマン・コッホ[ヘルマンコッホ]
著・文・その他
羽田詩津子[ハタシヅコ]
翻訳
内容説明
予約が取れない人気レストランで食事を楽しむ二組の夫婦。彼らの話題は、それぞれの息子たちが起こした凄惨な事件についてだった。42カ国で翻訳刊行されたミリオンセラー。
著者等紹介
コッホ,ヘルマン[コッホ,ヘルマン] [Koch,Herman]
1953年オランダ生まれ。人気テレビドラマシリーズ「Fiskefet」などに出演する俳優であり、新聞などに寄稿するコラムニストとしても活躍。『冷たい晩餐』は6作目の小説で、オランダ国内で著名な賞も受賞し映画化もされた話題作
羽田詩津子[ハタシズコ]
翻訳家。お茶の水女子大英文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ally
51
読み始めてすぐに気づいたのは、この語り手は信用できない。でも読み進めるうちに実は鋭い視点で世間を辛辣に評価していて、よく耳にする様々な事柄について、文中の言葉でいう「道徳的なジレンマ」を提起している。確かに内容は胸が悪くなるし読後感も最悪、語り手家族は何かがおかしい。なのに読んでいるうちに何が正解かわからなくなる。過去と現在が入り混じる感じや、語り手を信じさせたり疑ったりさせる要素が散りばめられていて作者の力量がとてもよくわかる作品でした。他の作品も読んでみたいです。2019/01/06
yumiko
20
人気の高級レストランで食事をする二組の夫婦。とんでもない秘密を抱えたら彼らは、お互いの出方を探るようにディナーを進めていた…。エゴイスティックで神経症的なモノローグ、行きつ戻りつしながら事件を露わにする回想シーンに、ピリピリするほど神経が逆なでられる。セレブリティを揶揄する表現も、卑屈さの裏返しのようにも思える。オチは読めなくもないけれど、謎解きではないのだから良いのだろう。以前読んだ「ジェイコブを守るため」に若干似ているラスト。子供を守る手負いの雌ライオンには敵わない…何よりも母は強いのだ。2014/10/22
くさてる
16
大きな秘密を抱えたふた組の夫婦が、高級レストランで会食する。静かな腹の探り合いから徐々に明らかになっていく問題の深刻さと、語り手である主人公の闇が相乗効果となって、どんどん破滅に近い事態へと物語は進行していく。信用できない主人公の語りが面白くて、どんどん読めましたが、後味は良くないかもしれません。でも、独特な作品だと思います。2015/01/09
ののまる
8
誰が、何が、狂気なのかしら。2014/11/04
のりんご
5
図書館本。終始不穏な空気が漂っていて、わけのわからない不安だけがむくむくわいてくる感じ。語り手となる主人公が考え方が偏っているというか、ある意味傲慢というかなので、結局なぜそうなったかがはっきりわからないまま終わってしまいました。おもしろかったですが、ちょっと疲れたかも。2014/11/09
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