出版社内容情報
ツルゲーネフ[ツルゲーネフ]
著・文・その他
内容説明
19世紀ロシア。農奴解放令にともない、古い貴族文化は、新しい民主的文化に取って代わろうとしていた。その転期に、「ニヒリスト」なる者たちが台頭しはじめる―。旧世代と若者たちとのさまざまな議論を通して世代間の思想の相克を描きつつ、そこに新時代への曙光を見出さんとした。19世紀ロシア文学の最高傑作のひとつを漫画化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふろんた2.0
5
シリーズ読み。2012/08/26
おくてつ
4
まんがで読破を読破するシリーズ。 このシリーズでロシア文学も結構読んだけど、ツルゲーネフはこれが初めてかな。 農奴解放でこれまでの価値観が変わりつつあるタイミングのロシア。貴族文化につかった地主の親の世代と、都会に出てニヒリズムに目覚めたこの世代とのギャップ。女は男の言いなりでいればいいという考え方と、女性の自立の目覚め。いろんな価値観のぶつかり合いの連続。盛りだくさん。 とりあえず、腸チフスは怖い。2018/08/28
Aby
3
19世紀ロシアが舞台で,1861年の農奴解放令の直前から物語が始まる.ロシア近代化のタイミングであることがミソなんだろうな.旧世代の代表の父と伯父さん,新世代の息子とその親友.最後は農奴解放令が出された後であることが分かる.父は新時代に適応しようとしているが,伯父は生きるのが難しそうだ.2025/05/17
sui
3
父の世代の古い考え方に、子世代の新しい考え方が広がる様を描写した本。 個人的には、科学(軍事目的)に力を入れている印象があるロシアでも、芸術を学ぶことが教養で、科学技術を学ぶことは邪道とされていた時代があったことが驚き。 今後、シンギュラリティに向けて時代の変化は更に急になるという。子供世代の考え方にも遅れないように知識のアップデートを続けたい。2019/07/25
ばっぱら
3
シリーズ読み2015/09/07