- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
目次
1 鼎談(幻想のラインを撤廃せよ;分断された日本と再生への道すじ;質疑応答 どんな「生のあり方」が可能なのか)
2 論考(最後の場所からの思想;近代日本を超える構想力)
著者等紹介
赤坂憲雄[アカサカノリオ]
1953年東京都生まれ。専攻は民俗学・日本思想史。学習院大学教授。福島県立博物館館長。1999年『東北学』を創刊。2011年4月、東日本大震災復興構想会議委員就任。5月、福島県復興ビジョン検討委員会委員就任。6月、南相馬市の復興ビジョン会議委員就任。著書に、『岡本太郎の見た日本』(ドゥマゴ文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞受賞、岩波書店)ほか多数
小熊英二[オグマエイジ]
1962年東京都生まれ。東京大学農学部卒業。出版社勤務を経て、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。慶應大学総合政策学部教授。著書に『単一民族神話の起源―“日本人”の自画像の系譜』(サントリー学芸賞)『“民主”と“愛国”―戦後日本のナショナリズムと公共性』(日本社会学会奨励賞、毎日出版文化賞、大佛次郎論壇賞)『1968』(角川財団学芸賞、いずれも新曜社)ほか
山内明美[ヤマウチアケミ]
1976年宮城県生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。現在、一橋大学大学院言語社会研究科博士課程在学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
182
東北学の赤坂憲雄、社会学の小熊英二、そして三陸出身の若き論客山内明美の3者によるアピールと提言。「東北は東京の植民地」―これまでもそうだったし今もなおそうなのだ。労働力と食糧とエネルギーを供給し、原発の危険をも引き受けて。したがって、東北が復興したところで、それが繰り返されるだけだ。今こそ東北の真の再生を、すなわちパラダイムシフトを図らなければならない。「福島をエネルギー特区に」との赤坂の提言は一聴に値する。今こそ本当の意味での構造的な改革のチャンスであるのかもしれない。いや、そうしなければならないのだ。2013/11/17
tsubomi
9
2016.09.02-09.16:『続・東北』は大正〜終戦後までの東北についてですが、この本は「3・11」前後の東北について。震災直後に交わされた意見ですが、そのときに危惧していたことが5年後の今、現実になっているという感じ。過去にないほどの少子高齢化の進行、エネルギー問題、廃炉問題etc。原子力ムラが誕生したいきさつは政府の長年の米政策とも関連しているとわかり、なるほど〜と思いました。国策に翻弄され続ける東北。赤坂氏の呟きがすべてを表わしています。曰く、「東北はまだ植民地だった。」2016/09/16
ああ無情
3
震災直後の5月1日に行われた鼎談が元になっています。そこで赤坂さんは「最悪のシナリオはこうなると思います。福島がなんら前向きの、積極的なプロジェクトも出すことができずに、ずるずると後退線を強いられているうちに、世間はだんだんと関心を失い、忘れていく」と言います。だからこそ復興構想会議での提案があったのだと。震災から4年半以上経てこの国にどんな変化があったのでしょうか。2015/12/17
takao
2
何か違和感を感じる。彼らの東北とは福島中心?2022/05/01
furutpp
2
吉田戦車の表紙で装丁は祖父江慎。震災の恐怖を忘れるのが心底怖いから本を読む。2014/08/04