出版社内容情報
施耐庵[シタイアン]
著・文・その他
内容説明
悪徳官僚がはびこり正義も道徳も失われた中国北宋時代の末期。悪官高〓(きゅう)の罠にはまり無法者たちが集まる梁山泊へ向かった林冲だが、そこで道義に生きる好漢たちと出会い、彼らとともに腐敗した国を救うべく悪と闘っていく。12世紀初頭に実在した反乱の記録を題材に、数世紀にわたる編纂を経て伝えられた中国四大奇書のひとつを漫画化。
著者等紹介
施耐庵[シタイアン]
生没年不詳。元末・明初期の中国の小説家。『水滸伝』の作者あるいは編者の一人とされる人物(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ユーユーテイン
22
水滸伝は話が複雑そうだと思い、ずっと読まないでいた。梁山泊に集う人たちも、無法な荒くれ者だと思っていた。しかし、本書を読み、梁山泊の面々は、宋の時代の腐敗した政府に反抗する義民だと知った。皆美形で、滅法強く、性格は爽やかなナイスガイだった。乱れた世なら、アウトサイダーの方が正常なのだ。彼らは宋国で私腹を肥やす高官に戦いを挑み、勝利する。そして隣国・遼の脅威を退け、祖国を守るのだ。絵がきれいで、ストーリーもシンプルでわかりやすい。ただ、最初と最後で語られていた、星と人間の関係をもう少し知りたかった。2014/11/13
トッド
14
■北宋末期をモチーフにした後世の小説。三国志演義の様に史実とフィクションが入り乱れる。■義侠の漢(おとこ)達が各地の同士と合流しながら、民を苦しめる悪い政治家打倒を目指す話。【感想】欧米では聞かない義侠の話。悪が最も蔓延る中国だからこそ、その対称として現れる概念なのだろうか?長い歴史の中で民に支持された理想なのだが、過去も今も中国の在り様を考えると感慨深い。晁蓋の様な人ならば今中国が世界のリーダーになっても良いだろうに。どうしてこうなった(笑)。これは日本人ウケする内容にアレンジされてしまった日本の文化?2021/03/28
おくてつ
11
まんがで読破を読破するシリーズ。 上海駐在時代に、三国志はマッサージ屋にあった横山光輝のコミックを通読してかじったけど、水滸伝はまだ読んだことがなかった。小説で読むと20冊くらいになるっていうのをよく1冊にまとめたなと思った。 とりあえず、梁山泊がただのパチプロ集団の名前ではなく、義賊の名前に由来しているんだなということが分かった。2018/03/31
はる坊
9
物語自体はよくある権力争いで、最後に正義は勝つ!って感じだけど、登場人物が特殊能力を持ってる人なんかも多くて、ゲームにしたら面白いんじゃないかと思った。でももしかしたらもうゲーム化されてるんかな?2014/07/28
かやは
8
漫画。水滸伝はゲームの幻想水滸伝しか知らないけど108人味方がいるということだけは知っていた。さすがにそこまでは出てこないから有名なキャラクターだけを抜粋したのかな?中国語の三文字のあだなかっこいい。刺青が二つ名になるのは日本だと遠山の金さんくらいしか思い浮かばないけど、中国だとあるあるなのかな。名前が全然覚えられん。女性の戦士も出てくるんだなあ。展開もなかなかハラハラ面白くて、さすが現代に受け継がれているだけのことはある。道術などの不思議要素ありの歴史物って以外と日本には無いような気がする。2024/09/08