ただならぬぽ

電子版価格
¥2,640
  • 電子版あり

ただならぬぽ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 214p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784781409290
  • NDC分類 911.368
  • Cコード C0092

出版社内容情報

◆第一句集

なにもない雪のみなみへつれてゆく



あらゆる人のはじまりであることの困難さの代わりに。…◆第一句集

なにもない雪のみなみへつれてゆく



あらゆる人のはじまりであることの困難さの代わりに。



◆自選十句

息のある方へうごいている流氷

昏睡のあおき正午や雲雀降る

蜂が眼を集めて空へ供養の日

視野に白鷺くちびるがふとあまい

紙で創る世界海月の王も紙

西日暮里から稲妻見えている健康

七夕や卵の知られざるつづき

晴れやみごとな狐にふれてきし祝日

二十日鼠のまなざしを継ぎ億の雪

真贋や鶴にしずかな日のひかり

序・石 寒太



記録しんじつ  7

帆のような  10

音楽噴水  15

雨後  18

不思議な婚姻  23

蓬髪の使者  26

咲いてみれば  30

月と鉄棒  34

ふかい霧  39

鶴が見たいぞ  44

罪ほろぼし  48

白鳥定食  53

連想ゲーム  57

静かな木  62

二兎  67

空がこころ  72

夜のこと  76

江戸  81

流氷動画  86

蜂が眼を  90

根の研究  95

ひかりの意志  100

みなと  105

誰か空を  109

泉の場所  115

剣玉少年  119

徒し世  125

光るうどん  130

枇杷の量  135

揺れている  140

紙の世界  145

ただならぬぽ  149

せかいの樹  153

蜜豆  156

健康  159

雨冠  163

日常  167

ごちそう  172

霧の倫理  176

古い布  181

祝日  186

億の雪  190

真贋  194

揺れる眼  198

永遠  202

雪のみなみ  207

息のおわり  211



あとがき  216

田島健一[タジマケンイチ]
一九七三年東京生。
石寒太に師事。「炎環」同人。
同人誌「豆の木」「オルガン」参加。

目次

記録しんじつ
帆のような
音楽噴水
雨後
不思議な婚姻
蓬髪の使者
咲いてみれば
月と鉄棒
ふかい霧
鶴が見たいぞ〔ほか〕

著者等紹介

田島健一[タジマケンイチ]
1973年東京生。石寒太に師事。「炎環」同人。同人誌「豆の木」「オルガン」参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

太田青磁

11
音楽噴水いま偶然のこどもたち・欠礼の都市にひかりの冬きたる・風花の奥のしずかな披露宴・ここ押すとくちびる出ますクリスマス・数学に雲雀はじまる木の扉・鳥雲にもう打つ場所のないオセロ・きさらぎの泥のひかりを撮るカメラ・原子炉がこわれ泉は星だらけ・ゆるく窪む人も枕も空豆も・沙羅の花双子をふとくふちどるフォト・紫陽花をあやつる声のない星座・うつくしき朝日を値切る金魚売り・ルミネ瑠璃るら呆と手放す天の川・霧晴れてときどき雲を見る読書・生まれては死んでは開く障子かな・兎の眼うつくし紙のような自我2017/08/29

kentaro mori

4
⚫️ところてん突然つよく名前呼ぶ⚫️火のなかへ音符たすけにゆく蜥蜴⚫️静寂に兎を置けば走りだし⚫️薔薇を見るあなたが薔薇でない幸せ⚫️ただならぬ海月ぽ光追い抜くぽ2018/08/12

豆ぐみ

3
2017年、ふらんす堂刊。〈繭と糸食欲と逃げたい身体〉〈姉妹夏服ほそながい舟を押す〉〈白鳥定食いつまでも聲かがやくよ〉〈海ぞぞぞ水着ひかがみみなみかぜ〉〈晴れやみごとな狐にふれてきし祝日〉などなど2017/04/18

2
俳句と川柳の違いについて考えた。2018/10/19

ぷほは

2
最近とんどご無沙汰だった句集。ため息をつくように歌が出てきたという啄木などとは異なり、作者はあとがきに書かれているようにびくんびくんと痙攣するように句を作っているような。「兎抱けば夜のようねと笑われる」。欠落部分が何かを想像させる余地というより、欠落そのものとしてこちらを吸い込む穴のように迫ってくる感じが気持ちいい。「ここ押すとくちびる出ますクリスマス」。時々遊びが過ぎる気もするが、技巧うんぬんを読めない私などにはちょうどいい飛躍でもある。「金木犀うちがわにもう一人いる」、「梟や息のおわりのきれいな詩」。2017/05/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11511338
  • ご注意事項

最近チェックした商品