内容説明
傍題なる万太郎の俳句作品より350句を選んで抄出。代表作を網羅し、万太郎作品の全貌をとらえた、待望の一冊。
著者等紹介
久保田万太郎[クボタマンタロウ]
1889~1963。東京浅草生れ。小説家・劇作家・俳人。生家は祖父の代から袋物製造業であった。東京府立三中在学中から文学書に親しみ句会に出る。同校中退後、慶応義塾普通部を経て、同大学部文科に進む。文科一年のときに書いた小説「朝顔」が永井荷風に認められ新進作家として文壇に登場した。俳句は中学時代、大場白水郎らと秋聲会系統の句会を廻って覚え、大学時代、三田俳句会で籾山梓月・岡本癖三醉・上川井梨葉らの知遇を得、その後、松根東洋城のもとで厳しい研鑚を経た。小説家・劇作家として多忙になり、一時中断した時を除き、死の日まで句作を続けた。昭和38年5月6日、食餌誤嚥により窒息して死去。享年74歳
成瀬櫻桃子[ナルセオウトウシ]
1925~2004。俳人。「春燈」主宰。中学一年より俳句を始め久保田万太郎に師事。万太郎の「春燈」創刊とともに参加。万太郎没後、安住敦に師事、敦没後「春燈」を主宰した。句集に『風色』(第13回俳人協会賞受賞)、著書に『久保田万太郎の俳句』(第10回俳人協会評論賞受賞)等がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nao1
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久保田万太郎句集。「神田川祭りの中をながれけり」「金魚の荷嵐の中に下ろしけり」などなど浅草の風景多し。100年前の東京下町の空気を俳句という小さなカプセルに詰めて、パカっとあけたような感じがしました^^/「れってるの濡れてはがれしラムネかな」「この恋よおもひきるべきさくらんぼ」なんて、まるで現代でも通じるかわいらしい俳句もある。久保田万太郎氏はもっと読まれるといいのにな。2016/07/09
豆ぐみ
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小説家・劇作家でもある久保田万太郎の俳句350句、ふらんす堂文庫、成瀬櫻桃子編。〈時計屋の時計春の夜どれがほんと〉など。読んでいて言葉がやわらかい感じがする。かな、けり、で終わる句が多い。2016/02/26
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