著者等紹介
池田澄子[イケダスミコ]
1936年鎌倉に生まれ、新潟に育つ。三橋敏雄に私淑のち師事。所属・「豈」「船団」「面」(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アマニョッキ
46
もーう、好きー!というのが一番の感想。 わたしもこういうかわいい感性を持ったおばあちゃんになりたい。「さて内省するか昼寝にするかソファー」「胃は此処に月は東京タワーの横」「立てば芍薬坐れば空の見える窓」2020/07/03
辛口カレーうどん
14
石川美南さんの方が好みだが、この方の俳句もなかなか良かった。『春の夜の蚊よ蚊にさぞや会いたけれ』『一樹高く月の周りは香る如し』『きつく閉めすぎし蓋など夜の永く』他色々お気に入り。2015/11/29
ありくし
3
ときどきクスッときます。池田さんかわいい。「蝶の蛹です羊羹の箱に穴」「般若波羅蜜多甘そう涼しそう」「戸を押してアレッと引いて出て月夜」「重そうな男が来ますクローバー」「よし分かった君はつくつく法師である」2015/09/20
mawaji
3
週刊ブックレビューで神野紗希さんご推薦。ユリイカの「現代俳句の新しい波」特集号を併読しつつぽつりぽつりと読みました。多少難解な句もありましたが、全体的には非常に平易な言葉づかいで詠まれており、とても親しみを覚えました。日常の一こまを切り取った句があれば、一つの小説になりそうな物語が浮かんできそうな句があったりで、自分でも詠めそうだなと思ってもそんなもんじゃないんだろうな、という俳句の奥の深さを感じました。付箋だらけになりましたが、お気に入りは「さて内省するか昼寝にするかソファー」...歳時記も買おうかな。2012/02/21
Cell 44
2
「風邪気味のたのしいのんべんだらりかな」「俳句思えば徐々に豪雨の吊忍」「蓋をして浅蜊あやめているところ」「本当は逢いたし拝復蝉しぐれ」「俳句思えば霞に暮れて朧月」単にふわふわしているだけでもない。各章の最後にある「俳句思えば」から始まる五句など、いずれも沈思の果てに見えてくる掛け替えのない光景のように思える。基本的にはウィットに富んでいて逐一にやりとさせられる句集であるが、その源泉をどことなく感じさせられた。2014/11/21