内容説明
MTAは、20年以上前に根管系への通路を封鎖する用途で開発された。現在では、MTAは封鎖性や生体親和性など他の材料と比べて優れた特性があることから歯内療法専門医に積極的に用いられており、有意に良好な治療結果が得られている。本書では、MTAを用いた歯科治療の研究チームの総責任者であり、またMTAの第一人者でもあるDr.TorabinejadによるMTAを使用するうえでの注意事項や推奨される処置方法が、生活歯髄療法(覆髄や断髄)、アペキシフィケーション、歯髄再生、根管穿孔部充填、逆根管充填、正根管充填などMTAの臨床応用に的を絞って示されている。また、掲載されている図表や臨床上のエックス線写真を参照することで、適切なテクニックを学ぶことができる。初めてMTAを用いた治療の手順を学ぶ歯学部学生や歯内療法研修医、さらには治療成績を向上させたいと思っている開業医や歯内療法専門医にとっても最適な1冊である。
目次
1 歯髄と根尖歯周組織への通路、病理、閉鎖
2 MTAの化学的特性
3 MTAの物性
4 MTAによる生活歯髄療法(Vital Pulp Therapy)
5 歯髄壊死をともなう根未完成歯の対処
6 再生歯内療法(再活性化/血管再生)
7 MTAを用いての穿孔封鎖
8 MTAを用いた根管充填
9 MTAを用いた逆根管充填
10 ケイ酸カルシウム系セメント
著者等紹介
トラビネジャッド,マモウド[トラビネジャッド,マモウド] [Torabinejad,Mahmoud]
DMD、MSD、PhD。カリフォルニア州ロマリンダ市にあるロマリンダ大学の歯学部歯内療法学教授および先端専門教育課程の総責任者。歯科および歯内療法の治療方法やその問題点の研究者および国際的な講師として、国内外合わせて200以上もの講演を40か国以上において行っている。また、共著による非外科的・外科的歯内療法の教科書3冊以外にも、さまざまな歯内療法および歯科に関する書籍を300冊以上執筆している。また、MTAを用いた歯科治療の研究チームの総責任者であった
寺内吉継[テラウチヨシツグ]
DDS、Ph.D。神奈川県大和市開業。米国歯内療法学会(AAE)会員、AAE認定講師、日本顕微鏡歯科学会指導医、東京医科歯科大学大学院歯髄生物学分野非常勤講師、医療法人社団インテリデント(CT&米国式根管治療センター)理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 男の隠れ家 2021年1月号