出版社内容情報
「象徴天皇制」とは何なのか、現代における天皇制とは何か。天皇(制)論を読み解き、問題提起する。一昨年の今上天皇の「退位」表明は、退位規定のない現状とわが国の法体系に重い一石を投じた。
「象徴天皇制」とは何なのか、現代における天皇制とは何か。今こそ国民的議論が求められている。あまたの天皇(制)論を読み解き、問題提起する。
吉田 傑俊[ヨシダ マサトシ]
著・文・その他
内容説明
現天皇の「退位」表明は、「象徴天皇」が憲法の人権規定の外にあり、退位すらままならない存在であることを如実にした。天皇制とは何なのか―代替わりを控え、私たちには考えないといけないことがあるのではないか。議論と考察のための問題提起。
目次
第1章 天皇「退位問題」と象徴天皇制の現実(「退位問題」が示す象徴天皇制の現実;象徴天皇制における神権主義的性格)
第2章 戦後象徴天皇制の成立と展開―「神」から「人」への転換(憲法における国民主権と天皇制の問題;象徴天皇制の本格的設計とそのイデオロギー諸相)
第3章 「伝統的」天皇制論から理論的天皇制論への発展(「伝統的」天皇制論の諸相;理論的天皇制論の発展と展開)
第4章 現代における君主制と共和制の諸問題(君主制と共和制をめぐる思想系譜;日本国憲法と象徴天皇制の現在と将来)
著者等紹介
吉田傑俊[ヨシダマサトシ]
1940年生まれ。1965年、京都大学文学部哲学科卒業。法政大学名誉教授。専攻は哲学、思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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