目次
「新しい社会主義」を模索する(長砂實)
「実現可能な社会主義」について考える(荒木武司)
「ソ連」とは何だったのか―いまなぜそれを論ずるか(聽涛弘)
ユーゴスラビアの歴史的意義を再考するために(岩田昌征)
中国…社会主義をめざす資本主義(大西広)
アタック・フランスとフランス緑の党の政策提案(北見秀司)
著者等紹介
長砂實[ナガスナミノル]
1933年生まれ。経済学。関西大学名誉教授
荒木武司[アラキタケシ]
1944年生まれ。社会主義経済。大阪教育大学名誉教授
聽涛弘[キクナミヒロシ]
1935年生まれ。国際政治。元参議院議員
岩田昌征[イワタマサユキ]
1938年生まれ。経済学。千葉大学名誉教授、セルビア科学芸術アカデミー外国人会員
大西広[オオニシヒロシ]
1956年生まれ。中国経済。慶応義塾大学教授、日本現代中国学会常任理事
北見秀司[キタミシュウジ]
1960年生まれ、津田塾大学教授、哲学・社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ポン・ザ・フラグメント
5
1933、1935、1938、1944、1956,1960――筆者の生年を古い順から並べてみた。みんなマルクス主義の人たち。いや、それはいい。マルクスが息絶えたなんてまだ結論は出ていないし、ぼくも信じていない。ただ「史的唯物論の神髄」とか書くのはいかがなものか。「中心概念」と書く冷静さがあってもいいんじゃないかな。結局、具体的な構想は出てこない。もっとも、この人たちにポスト資本主義が構想できるならもっと昔に資本主義は終わっていただろう。2015/08/02
マウンテンゴリラ
1
金融資本主義、新自由主義、グローバリズム等に象徴される現在の世界情勢が、あまりにも強欲、愛憎(対立)に汚れた醜い世界であるという思いから、本書のタイトルに惹かれた。しかし、社会主義という観念が前面に出すぎるため、正直なところ、最初は少し懐疑的な捉え方をしていた。それはやはり、社会主義が壮大な実験の結果、失敗に終わったということを歴史的事実と認識していることによるのだろう。読み進むうちに本書は、単に資本主義がダメだから、社会主義を復権させようというような単純なものではなく、少なくとも社会主義の本質、→(2)2015/07/21