内容説明
「市場原理」がどのような内容と本質のものなのかについては、マルクス経済学と近代経済学とではまったく異なった捉え方をしている。本書では、『資本論』にもとづいて「市場原理」の内容と本質を探った。『資本論』によって明らかにされていることがテーマ探究の根拠となるが、この根拠の解説にも十分に力を注いでいる。
目次
第1章 市場経済と資本主義とはどのような関係にあるのか(市場とは何か;商品生産と資本主義)
第2章 商品生産社会の基本矛盾を『資本論』にもとづき定式化する(商品生産社会の基本矛盾と生産物による人の支配;商品生産社会の基本矛盾と市場の人類史的位置、および探究の方向)
第3章 「市場原理」は『資本論』ではどう捉えられているか―価値法則と市場原理(『資本論』での「価値法則」についての文章;価値法則の二つの作用)
第4章 市場原理に政治はどう対応すべきか(公共性、国家、民主主義;市場原理に対応した公共政策の前進、および民主的規制 ほか)
第5章 社会主義・共産主義で市場はどうなるのか(「協働社会性」の発展;商品生産社会の基本矛盾と資本主義生産の基本矛盾 ほか)
著者等紹介
川上則道[カワカミノリミチ]
1943年生まれ。1968年東京大学農学部卒。現在、都留文科大学名誉教授。おもな著書『高齢化社会は本当に危機か』(共著、あけび書房、1989年、第15回野呂栄太郎賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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