内容説明
日本共産党での除名や異論排除が問題になっている。共産党の組織原則である民主集中制は戦前のソ連が原形であるが、議会制民主主義が発達した国でもそのままでよいのかは、各国共産党にとって共通の悩みになってきた。いち早く異論の公開や党内グループの形成を認めたイタリアの経験に詳しい著者が、比較研究を通じて日本の問題を考える。
目次
序章 党内民主主義と党内グループ(本書の狙い;派閥は悪か;共産党の自由民主主義社会への適応過程)
第1章 民主集中制とは何か(民主集中制の起源と転換;コミンテルン文書における民主集中制;民主集中制と分派の禁止;第2章 コミンテルン時代(イタリア共産党初期の規約;日本共産党初期の規約;比較的考察)
第3章 戦後からスターリン批判まで(イタリア共産党1946年規約から1956年規約まで;日本共産党1945年規約から1961年規約まで;比較的考察)
第4章 冷戦終結・社会主義崩壊までとそれ以降(イタリア共産党1956年規約以後;日本共産党1961年規約以後;改革派共産主義と民主集中制;比較的考察)
著者等紹介
後房雄[ウシロフサオ]
1954年富山県生まれ。京都大学法学部卒業、名古屋大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。名古屋大学法学部助手、助教授、教授、名古屋大学大学院法学研究科教授、愛知大学地域政策学部教授を経て、名古屋大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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