内容説明
左翼の両親と右寄り読者の間で葛藤し、「日本国憲法LOVE」だからこそ…国防のために普遍的価値を守る これからの自衛隊の在り方を模索する。
目次
第一章 問題提起 ウクライナ戦争から考える日本の安全保障(安全保障をめぐる環境は大きく変化している;ウクライナ戦争から考える安全保障の条件;平和一辺倒と軍事一辺倒の狭間で)
第二章 対話1 安全保障をめぐる現状をどのように考えるか(西側の冷戦の戦後処理には三つの問題があった;日本を等身大のものとして捉える;「待合室」をみんなで作っていく;プーチンが現れたらウクライナ戦争に変化が出るか;戦争で妥協が実現する可能性、北朝鮮用とされる兵器の問題点)
第三章 対話2 私たちは今後どうすればいいか、何ができるか(「専守防衛」をどう考えたらいいか;力が幅を利かせる世界で大国でない国がなすべきこと;世論と運動で戦争を止める可能性はあるか;侵略を阻止するための日本の貢献はどうあるべきか;核抑止は未来永劫必要なものなのか)
著者等紹介
小泉悠[コイズミユウ]
1982年生まれ。東京大学先端科学技術研究センター准教授。早稲田大学大学院修士課程修了。専門はロシアの安全保障や軍事政策(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
134
護憲派と改憲派が感情的に衝突する場面を見た経験があるので、これほど冷静に議論できる時代になったかと思える。護憲派は米中ロなどの大国が平和の訴えなど歯牙にもかけない現実を認識し、改憲派は社会主義の失敗が明らかになり米国も味方でなくなった事態に戸惑っている。19世紀流の露骨な領土拡張を求める帝国主義が復活した今日、どちらも安全保障について説得力ある論理を展開せねば支持されないと理解したか。憲法的価値を守る軍隊が必要と主張する小泉氏は、軍事や安全保障を真剣に考えることで両者の折衷点を見つけようとしているようだ。2025/08/09
Koning
40
イズムィコさんが9条の会と話してみようと言う講演を元にした本。講演録なので例の喋りだと話が乱れるのを著者修正。小冊子と言える薄さで読みやすさは普段の倍。とは言え呼んだ方も呼ばれた方も意見が違うなら何がどう違うかチャンと考えようってスタンスなので非常に安心しつつ膝を打ちつつ読み終えられるので、このタブー化しちゃってる憲法をチャンと考えるために一度お読みになるといいかな?2025/02/28
HMax
32
護憲派VS改憲派、お花畑VS軍事的安全保障、より良い日本・世界に向けた議論が展開された。ロシアとウクライナのように相互に依存しあっていても、はっきり理解できる理由がなくても侵略は起きる。始末が悪いのはルールを守らせる側の常任理事国であるロシアがやっている。ロシアには核抑止が働くからアメリカは本気では手を出せない。イランには核を手に入れる前に手を出す。北朝鮮はすでに50発以上の核弾頭を持っているので手を出させない。ようやく日本国内で憲法について活発な議論ができるようになった。日本の行先について議論しよう。2026/05/24
楽
26
25年2月。表紙の笑顔は違和感ある(笑)。メドジェーベフでなくメドベージェフだよね(54頁)■中国や北朝鮮の脅威はあっても、現実には露によるウクライナ侵攻がなければここまで安全保障に関心は持たなかったのではなかろうか■兵庫県弁護士九条の会などが主催し小泉悠氏を招いて開いた講演対話集会がベース■右も左も相手側の言葉が遠すぎる、お互い相手側がそう主張するに至った思考の筋道を理解してほしい、今よりももっと丁寧に語ってほしい、根っこは案外近くてゴールは合意できるかもしれない、というのは同感。2025/03/23
小鈴
15
本屋の書評コーナーで目にとまり購入。兵庫県の九条の会に呼ばれて参加し、そのときの講演と質問をまとめた本。小泉悠が九条の会で講演!?という時点で面白いわけですが、最近の世界情勢を踏まえたうえで、安全保障や自衛隊についてどのように考えるのかということを口語調でまとめているので、さくっと知りたい人向けの本です。いろいろと勉強になりました。2025/04/19
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