感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobuko Hashimoto
18
チェコを愛する絵はんこ作家さんによる、イラストたっぷりの楽しい本。自分の手で作り出す人にじっくりと話を聞き、紹介。著者による、チェコの各地の観光案内所にスタンプがあったとしたらと想像して作った「勝手に観光記念スタンプ」がものすごくかわいい! 欲しい!押したい!2022/07/20
たいちーらぶ
6
チェコ共和国に恋をし何度も訪れた著者が、チェコのモノづくり文化や風景、そしてそれらを生み出す人を紹介するエッセイ。チェコの「作る」は自然派生によるもので、第二次世界大戦後の共和党政権下にあった時代から、自由化運動「プラハの春」を経て「ビロード革命」で民主化されるまで、物が手に入りづらい時代に培われた「作る」の精神が現代の人達にも息づいていると。壊れたら直す!無ければ作る!そのスケールは大きく、家具や家はもちろん地下にワンダーランドまで作ってしまう。別宅「ハタ」を持つ暮らしは自分を保つための秘訣なのだろう。2023/01/21
むさみか
4
国民性という言葉で 一くくりにするのは 好きじゃないんですが このチェコの人々の 作る力と言うのは やっぱり 国民性としか言いようがないよ 別荘「ハタ」や チョコの人形アニメーションなど 作るのが好き というか もう 息してるのと同じように 作っちゃうチェコ気質 とても魅力的でした2022/10/19
pyn umbrella
2
表紙や冒頭のはんこや、イラストがとても可愛くて温かくて、ほっこりした。本に登場するチェコに縁のある方々も、みんな素敵な人なのだろうなと思う。便利な世界に慣れすぎて、こわくなることがある。もし、あらゆるものが高級品になって何も買えなくなってしまったら、遊園地の利用が禁止されてしまったら、私は彼らのように、自分で何かを治したり、遊園地に行かなくても楽しめるものを作ったりできるのだろうか、と。ないモノは作ってみる、という彼らの考え方が素敵で、本当に作っていて驚く。私も何か作ってみようかな、なんて思ったり。2024/08/02
Úplněk
1
いすみのパヴェルさんが言った「僕の作品は、ただのゴミなんです。僕はミケランジェロやピカソじゃない。おそらく、あなたの作品もね。」という言葉が心に残った。名は残らずとも、民衆の間で楽しまれ、そのときどきでそれぞれの意味を持っていた創作の価値を感じることができた。特に家やchataをつくる話、地下通路の話、平野先生の留学の話が良かった。2022/10/08