内容説明
分断とフェイクの時代―。「情報」を「知恵」に深める道筋照らすネットメディアの「解体新書」。
目次
プロローグ―ネットの進化は人間社会を分断したのか
ネット情報の信頼が揺らいでいる
新聞業界よ、座して死を待つな
スマホに押される出版業の活路
ネット型ニュースの落とし穴
ネットで大衆化した「デマ」
美術品は情報コンテンツである
増幅する「有名」の経済価値
フィルターバブルが現実となった
再びメディアが役割を担うとき
寄稿/「見えない利益」が民主主義を支える
エピローグ―個人の情報発信力を生かすために
著者等紹介
蜷川真夫[ニナガワマサオ]
株式会社ジェイ・キャスト代表取締役会長。東京大学文学部卒業。朝日新聞社で社会部記者、ニューデリー支局長、週刊朝日副編集長、AERA編集長、インターネット・キャスターなどを歴任。テレビのコメンテーターを経て、ジェイ・キャストを設立。ウェブサイト「J‐CASTニュース」発行人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヒデミン@もも
50
訳あってこの本を読了前に登録したので感想が後になった。昨日ほどテレビのニュース番組で『民主主義』と言う言葉を聞いた日はなかった。安倍元首相が殺害された事件を蜷川さんならどう捉えたのだろう。事件後にSNSで飛び交ったデマ。若い人との考え方のギャップ。日本に蔓延するのはするのはあやふやな民主主義。それにしても蜷川さんも記者会見での質問の酷さに記者の程度の低さを感じたのではないかな。もう一度、ゆっくり読んでみたい。 2022/07/02
Go Extreme
2
ネットの進化は人間社会を分断したのか ネット情報の信頼: スマホで伸ばす情報の触覚 野放しネット上の中傷 ネットの誤情報は消せない 新聞業界: TV→スマホ 決め手ない生き残り策 広告と編集の改革に壁 出版業の活路: スマホオンリー時代 疑似手触り感 記号学者エーコの予言 ネット型ニュース: ボードリヤールの予言 ネットで大衆化したデマ: 角度をつけたニュース プッシュ・プル型 好きな情報をつまみ食い あいまいさと重要性 美術品=情報コンテンツ 有名の経済価値 フィルターバブル 再びメディアが役割を担う2022/05/18
hose1239
1
どうしても自分の好きな情報だけを取りにいってしまうネットの世界。思いがけない発見につながる機会を得る方法として、新聞のようなパッケージメディアの復権が望まれる、という筆者の見解はうなずける。2022/05/04
Katsumi
0
今のメディアの問題点を鋭く指摘した一冊。デマがデマを呼ぶ時代にどう生きるかを考えさせられる。2024/02/05