内容説明
知っていますか?子どもが生きるもうひとつのおうち。ここに在る子どもと家族の生活を支える人と仕事。
目次
はじめに 寄宿舎を伝えたい
1 子ども編―子どもの育ちをまるごと支える生活・居場所と仲間づくり
2 家族編―親の願い・家族の努力、葛藤・孤立からつながりを紡ぐ
3 職員編―子どもの発達と生活を支える寄宿舎指導員の仕事・専門性とは?
4 調査編―困窮と重複する困難、コロナ禍でさらに浮き彫りに
あとがき 自らの生い立ちと子育てをふり返って
著者等紹介
小野川文子[オノガワフミコ]
自由の森学園寮監、東京都立特別支援学校寄宿舎指導員として、子ども、特に、障害や病気のある子どもの発達と生活支援、保護者支援に携わる。現在、北海道教育大学釧路校教授。専門分野は、寄宿舎教育、特別支援教育、障害児とその家族の「貧困」(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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onasu
18
特別支援学校というのは知っていても、そこに寄宿舎が併設されている(ところもある)とは未知。 そこには、通学困難な者と教育入舎といって、一定期間、親元から離れて集団生活を経験させる取り組みもあるそうだが、現況は寄宿舎は削減傾向で、教育入舎は認めない自治体も増えてきて、入舎者の総数も減っているとか。(障害児の外泊は難しいケースも多そうだし、家族の休息にもなるというのには首肯) 初見の事柄で諸々の是非には触れないが、そこで働く寄宿舎指導員(寮母)を始めとした対人援助職の方々には頭が下がる。2022/06/22
chietaro
3
経済的な意味の貧困だけではなく、人間関係などの精神的な意味での貧困について、考えさせられました。障害がある子どもたちが、寄宿舎の中で豊かな成長を育んでいる姿が嬉しいと思いながら読みました。家族と障害のある子どもとの生活は、依存的になりやすく難しさがあります。外部とのつながりをどのように求めていくか、社会全体で模索する必要があると思いました。2024/04/19