未来への歴史
石田梅岩―峻厳なる町人道徳家の孤影

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  • サイズ B6判/ページ数 187p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784780307689
  • NDC分類 157.9
  • Cコード C0321

内容説明

江戸時代にあって、儒学、仏教、神道いずれにも縛られない自由な思考で、商業道徳にとどまらず、社会における人生の意味を問うた梅岩。その思想は現代においてこそ蘇らせる価値がある。

目次

第1章 東懸村の勘平少年(東縣村と石田家の歴史;神経質だった少年期 ほか)
第2章 京都で商人として生きる(神道と「人の人たる道」:黒柳家での仕事 ほか)
第3章 小栗了雲という衝撃(性とは何か;了雲という巨大な壁 ほか)
第4章 思想家への転身(初めての講義;取り扱った書物 ほか)
第5章 真の学問とは何か―『都鄙問答』の世界1(初めての著作の完成;『都鄙問答』の構成 ほか)
第6章 商人を語る―『都鄙問答』の世界2(対立する価値観;修身と斉家 ほか)
第7章 心は形が規定する―『都鄙問答』の世界3(性が善であるのは何故か;知は行に現れる ほか)
第8章 倹約のすすめ―『都鄙問答』の世界4(文字芸者・赤子の心;他者の気持ちを推し量る ほか)
第9章 再説・倹約のすすめ―『斉家論』の世界(置き土産『斉家論』;梅岩学の本質 ほか)
第10章 人の生きる意味(独り身で道を語る者;慎ましい人生 ほか)
補章 梅岩亡き後の心学(活躍する堵庵;中沢道二と布施松翁 ほか)

著者等紹介

森田健司[モリタケンジ]
1974年神戸市生まれ。京都大学経済学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(人間・環境学)。現在、大阪学院大学経済学部准教授。専攻は、社会思想史、日本哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スズツキ

3
著者が専門書ではなく一般書として出した石田梅岩の解読書。著者の熱望した『都鄙問答』の復刊は刊行後に行われた。2016/05/22

残心

2
梅岩は、博識なのに性格が悪い者を「彼は学者ではない。文芸芸者である。」とか「生ける書棚」などといい、学問の本質を取り違えている者に一切遠慮のない表現で非難する。 この本は著者が、「梅岩の人生と、思想内容を知ることができる一般書を作りたい」ということで書かれたもの。 梅岩の人生は何となく理解できたような気がするが、思想内容についてはあまりよく理解できなかったような・・。 しかも示された参考図書が絶版だらけ。 学者さんたちは、日本人の研究もしてほしい・・・。2017/08/17

Ohe Hiroyuki

1
後日、石門心学と呼ばれるようになった一門の祖である石田梅岩の生涯について書いた一冊。▼農家の次男坊であり、商人として生きる道を歩むことになったが、丁稚奉公に出されたら、奉公先が倒産してしまったり、商人としての歩みも順調ではなかった。それでも「孝」の気持ちにぶれることはなかった。▼その思いの強さは、むしろそれ以外の儒学や仏教のステレオタイプを排斥することに繋がり、独特の道を歩み始める。彼の人となりがよく分かる一冊である。▼巻末には丁寧な読書案内が付されている。親切な本である。2022/05/28

ひよピパパ

1
石田梅岩の人と思想を概説した書。一般向けに読んでもらおうとする意識が働いたのか、読みやすいかわりに内容が薄い感があった。「心学」ということの特異性がどういうところにあるのかもう少し教えてほしかった。2018/11/04

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