地域を変える高校生たち―市民とのフォーラムからボランティア、まちづくりへ

宮下 与兵衛【編・著】/栗又 衛/波岡 知朗【著】

かもがわ出版（2014/05発売）

• サイズ A5判／ページ数 182p／高さ 22cm
• 商品コード 9784780306958
• NDC分類 371.3
• Cコード C0037

内容説明

コミュニティーカフェ、かしてつ応援団、丘のまち美瑛の美化活動…高校生が地域に入り、市民の中で成長してきたドラマがここにある。

目次

１　まちづくりシンポジウムからコミュニティカフェまで―長野県辰野高校（高校生がコミュニティカフェを開く；辰高フォーラム始まる　ほか）
２　通学路線を守った「かしてつ応援団」―茨城県小川高校（楽しい学校へ、生徒会活動始まる；三者懇談会で学校が変わった　ほか）
３　日本一美しい丘のまち美瑛の美化活動―北海道美瑛高校（三者懇談会はじまる～登校時間を元に戻してほしい；美高フォーラム～三者懇談会から四者懇談会へ　ほか）
４　学校フォーラムと地域活動によって育まれる力―学力とシティズンシップ（三校で活動した卒業生からの聞き取り；学力発達への効果について　ほか）

著者等紹介

宮下与兵衛［ミヤシタヨヘエ］
首都大学東京・特任教授。１９５３年長野県生まれ。早稲田大学卒業後、長野県の高校教員を３７年間勤める。辰野高校には１９９６年度から２００７年度まで勤務。５４歳で休職して大学院に入り、翌年から定時制に勤務しながら、東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。翌２０１３年度より現職。平和・国際教育研究会事務局長。教育科学研究会常任委員

栗又衛［クリマタマモル］
茨城県立石岡第一高校教諭。１９５７年茨城県生まれ。筑波大学第一学群自然学類卒業。小川高校には１９９３年度から２００７年度まで勤務。歴史教育者協議会会員、高校生活指導研究協議会会員、茨城県高等学校教職員組合執行委員

波岡知朗［ナミオカトモオ］
北海道旭川工業高校教諭。１９５９年北海道生まれ。北海道大学理学部数学科卒業。美瑛高校には２００２年度から２００９年度まで勤務（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[びすけっと]

2014年5月刊。新聞書評出会い本。かしてつ（鹿島鉄道＝2007年3月廃線）のことが出ているのを知って読みたかった本。かしてつ応援団を結成したのは沿線の小規模校小川高校だったのですね。鉄道も沿線住民が引いた路線なら、小川高校も地域に高校をと求められ、新設された学校。小規模校、定員割れの学校であっても、生徒の要求をまとめる生徒会は絶大で、援助する先生方の力は必須。高校生はいいなりではない！　そして学校、保護者、地域の方々との懇談と輪が広がれば、良い生徒を輩出できるし、地域の力にもなるのだと実感できた一冊。

2014/08/03

[田中峰和]

2040年には地方の自治体半分が消滅の危機という推計が6月に発表された。この本は地域と密着する地元高校の生き残りを賭けた活動の報告である。鹿島鉄道の廃線反対運動に取り組みながら自らも閉校となった小川高校。全校430人程度の辰野高はともかく、180人の美瑛高もいずれは閉校の運命。高校を通して地方を活性化する取組の柱は学校フォーラムの実践。学力の成長が期待できない偏差値30代の低偏差値の生徒たちを成長させる手段としては、シティズンシップの養成以外ないのであろう。それを地道に実践してきた教員の努力に頭が下る。

2014/07/17

[k31.hrm]

都会の高校生の事例がほしい。

2014/07/12