内容説明
法が作動する時、社会に生じる波紋はわれらをどのように巻き込むのか?
目次
法システムのパラドクス
第1部 折り合う(法の理念と現実はいかにして接近可能か?―憲法九条と永遠平和の理念;中心なき社会の権利論;組織に法令を遵守させる事実的な力―「第三者委員会」を手がかりに;「非知(よくわからない)」のススメ―「ふわふわ」した社会を観察してゆくための準備として)
第2部 生み出す(紛争処理において「待つ」ことの意義;空間は法を作動させる夢を見るか?―景観論を手がかりに;民事訴訟による暴力の停止と対論の再生;「営業の自由」に対する行政規制における情報の機能―健康食品規制のアポリア)
第3部 息づく(このワキ毛、剃る剃らないは私が決める―女性の身体をめぐるジェンダーと自己決定権;「赦し」と法―「花岡和解」を通して;「議決への法的拘束力の付与」をめぐって―司法制度改革審議会における検察審査会制度改革議論の特徴;法の現場とフィールドワーク/エスノグラフィー―人々とかかわる魅力的な法社会学研究の実戦に向けて)