砂の癒し・イメージ表現の力―トラウマ、発達障害、ＡＤＨＤをもつクライエントとの箱庭療法

鈴木 康広【監修】

ナカニシヤ出版（2021/02発売）

• サイズ A5判／ページ数 136p／高さ 21cm
• 商品コード 9784779515194
• NDC分類 146.8
• Cコード C3011

内容説明

人のこころはどんなときに傷つき、どうやって癒されるのか？箱庭療法（Ｓａｎｄｐｌａｙ　Ｔｈｅｒａｐｙ）は訓練を受けたセラピストに護られ、セラピールームと砂箱の中で自由にこころが解放され、イメージが可視的に表現される中で、無意識と意識が統合されていく。これが深層心理療法の奥義。その謎のようなプロセスを解き明かす。

目次

１　ある種の浄化とイニシエーションとしての個性化プロセス―ある女性の箱庭療法ケース
２　過去に発達障害と診断を受け自分の生き方を模索する成人女性との心理面接
３　ＡＤＨＤ（注意欠陥多動性障がい）と診断され、不登校気味であった少年―主として箱庭療法（Ｓａｎｄｐｌａｙ　Ｔｈｅｒａｐｙ）による心理療法プロセス
４　箱庭療法によって支えられた発達障害のある女子大生

著者等紹介

鈴木康広［スズキヤスヒロ］
１９６３年生まれ。京都大学医学部医学科卒業。３年間の内科研修を経て、８年間吉田病院精神科に勤務。京都大学医学部研究生（精神医学）を経て、スイスのユング研究所に５年４か月留学。２００８年ユング派分析家資格を取得。鈴木クリニック院長を経て現在、プラクシス鈴木を主宰。２００９年より佛教大学勤務。日本ユング派分析家協会（ＡＪＡＪ）、国際ユング心理学会（ＩＡＡＰ）、ＡＧＡＰ、日本ユング心理学会（ＪＡＪＰ）、日本箱庭療法学会（ＪＡＳＴ）、国際箱庭療法学会（ＩＳＳＴ）、日本国際箱庭療法士学会、日本内観学会、日本精神神経学会、日本心理臨床学会、日本臨床心理士会、京都府臨床心理士会、いずれも正会員。ユング派分析家、国際箱庭療法学会ティーチングメンバー、臨床心理士、公認心理師、精神科医（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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・CBT一辺倒の時世へのカウンターとして有難い一冊。短期的対処療法のニーズも認めるが、長期的テーマ「当事者として今後の生き方をどう模索するか」を扱うには精神性深堀りが一興。 ・ASD事例（40代女性）の方は、BPD＋境界知能？の要素が強めで、やや肩透かしの印象。どちらかというと大人のプレイセラピーという感じ。 ・ADHD事例（不登校DC）の方は、ベテランThとの手厳しい会話記録が情緒障害ぽさ顕れて愉。エアガンプレイの下りもKalff先生の事例を想起させる。--「口から出まかせ言うな。このくそババア！」