内容説明
科学技術政策の現状と課題、科学技術研究と社会のコミュニケーション、倫理的・法的・社会的課題(ELSI)と責任ある研究・イノベーション(RRI)など、「科学技術と社会」に関わるテーマを包括的に解説。
目次
第1部 科学技術政策(科学技術政策という視点;日本の科学技術政策―経緯、現在、課題;日本の研究評価の現在と課題)
第2部 科学技術と社会(「科学技術と社会」の視点―コミュニケーションとフレーミング;日本の科学コミュニケーション;科学技術をめぐる意識とコミュニケーションギャップ;科学コミュニケーションと研究者の状況―制度的課題;科学技術をめぐる報道―バイオテクノロジーと報道の事例から)
第3部 責任ある科学技術ガバナンスのために(インパクト評価をめぐる議論の現在と課題;科学技術研究に関わる倫理的・法的・社会的課題(ELSI)
責任ある研究・イノベーション(RRI)という実験)
著者等紹介
標葉隆馬[シネハリュウマ]
1982年生まれ。京都大学農学部応用生命科学科卒業、京都大学大学院生命科学研究科博士課程修了(生命文化学分野)。博士(生命科学)。総合研究大学院大学先導科学研究科「科学と社会」分野・助教、成城大学文芸学部マスコミュニケーション学科・准教授などを経て、大阪大学社会技術共創研究センター・准教授。専攻は、科学社会学・科学技術社会論・科学技術政策論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かわうち
1
よりよい科学技術ガバナンスを構築するためには、各アクターをとりまく社会的・経済的・政治的な状況に応じた多様なフレーミングが存在することを理解していくことが肝要である。知識の量が増えることが必ずしも科学技術の肯定的な受容をもたらすわけではない、つまり欠如モデルの想定する「知識増加による科学技術の受容促進」といつ素朴な考え方の誤謬が指摘されてきたことも、欠如モデル的PUSの限界の認識となっている2025/02/13
mashi
1
インパクト評価の章が特に勉強になりました。善かれ悪しかれ人文・社会科学系も自然科学系と同じ文脈で評価の俎上に乗ることになるので、インパクト評価の標準化あたりは本当に死活問題になるかもですね。文化機関まわりの評価の話もこの辺を意識しとくと話が動く機会があるかもなと思いました。日本だとインパクト評価の本丸はEBPM絡みなので、近々大きい予算がつく可能性もあるんじゃないかな2020/07/17
やす
0
未来を考えてどう評価するか2024/09/01
Go Extreme
0
責任ある研究・イノベーション・RRI:現在における科学とイノベーションの集合的な管理を通じた未来に対するケアを意味する ニュー・パブリック・マネジメン卜 マルチファンディング構造 学術ビジョンの提示 インパクトまでを視野に入れた評価 質の管理→質のモニタリング 問題の枠組み・フレーミング 科学技術と社会のコミュニケーションのあり方 情報の共有 問題の可視化 科学コミュニケーション活動 語られ方 バイオテクノロジー応用:レッド・グリーン ELSI(倫理的・法的・社会的課題) 知識交換・生産的相互作用 2020/09/17
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